第1240冊目 40歳からのモテる技術 [単行本(ソフトカバー)] 青木一郎 (著)  


40歳からのモテる技術

40歳からのモテる技術


女性を会話ののもえり込ませる三つの小技


「最も話しにくい相手はどんな人ですか?」と聞かれたら、私は迷わず「無表情な人」と答えます。


何を話しても反応がなく、鉄仮面のような無表情でいられたら、話づらいですよね。こちらの話がちゃんと伝わっているかわからないからです。


ある心理学者の実験結果によると、会話中にまったく相手からの反応がない場合、話し手は不安を感じ、二〇秒前後しか話が続かないそうです。


聞き手は、必ず反応すべきです。「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」というシグナルを、話し手に送り続けけるべきなのです。


そのシグナルが、次の三つ。

  • うなずき
  • 相槌
  • 相手の話を反復する


話が盛り上がる人、会話上手の人は必ずこの三つで反応しています。


例えば、明石家さんまさん。


さんまさんは、「しゃばり倒す」ほど一方的に話をしているイメージがあります。しかし、彼が司会を務めるトーク番組をよーく見てみると、「あなたの話聞いているよ」というシグナルをしっかりと相手に送っているのです。


例えば、「ハイ、ハイ」とか「あっ、なるほど」と言いながら大きくうなずいたり、引きつけを起こしたような笑いをしながら相槌を打ったり、「えっ、こういうこと?」と話を反復したり。テレビの向こうの視聴者にもわかりやすく、やや大袈裟に反応していますが、誰の話にも、「うなずき」「相槌」「反復」をして、相手の話を上手に引き出しているのです。さんまさんって実はすごい聞き上手なのです。


もし、仮に、さんまさんが無言で無表情でじっとしたらどうでしょうか。きっと、話しにくいでしょう。例えば若手芸人は、無表情のさんまさんを相手に話をした、「俺のギャグつまらないんだろうか」とか、「もう二度と番組呼ばれないかも」と疑心暗鬼になって、話をしても気が気じゃないでしょう。


「うなずき」「相槌」「反復」。会話を盛り上げる、というより正しくは、女性に楽しく話をさせるこの「三つの小技」を、ぜひ覚えておいてください。


逆のケースが、「会話のデモ行為」と私が呼んでいるものです。次に挙げるような人とは、「もう話をするのがイヤだな」って思いませんか?


話を終えていないのに、自分の話を割り込ませる人
「それは違うだろ」「こうするべきだろ」とすぐに人の話を否定する人
相手の気持ちや会話の流れより、何が正しいかに固執する人


この三つを合わせ技で繰り出してくる人がいたら、私なら「もう話したくないっス」と、不退転の決意を固めるでしょう。いわゆる、「話の腰を折る人」「聞く耳を持たない人」です。こういう人は、相手の話に反応するとき、「でもねぇー」とか「でもさ!」と「でも」を連発するのです。だから、デモ行為。デモ行為は相手に対する反対の意を示す行為です。


身に覚えのある人は、気をつけましょう。女性の話を聞いて、「でも」という言葉が頭に浮かんだら、ぐっと堪えてください。


まずは「そうなんだ」と言って相手の話を受け止めてください。これが聞き上手になれるか、なれないかの試金石です。そして、相手のことをいったん、がっちりと受け止める力、これが大人の包容力でもあるんですから。