第1556冊目  【仕事の場面別&実例満載】 言いにくいことの上手な伝え方 [単行本]杉山 美奈子 (著)



何かを頼まれたらとりあえず「はい!」


お互いが気分よく仕事をするための、一番ベーシックな言葉が「はい」です。名前を呼ばれたり、指示を受けたら、必ず口にしましょう。


逆の立場で考えてみましょう。


あなたが誰かに仕事を依頼したとき、相手から返事がなかったら……? もちろん、気分が悪いですよね。


また、「はい」には、言う人の意識の高さが表れます。


指示を受けるとき、「はい」と明るい声で言えば、信頼度も高まります。逆に、暗く小さい声や語尾の下がった「はい」は、相手にこう思われます。


「本当はしたくないのかな?」


「何かイヤなことでもあるのかしら?」


本来は「YES」を意味する「はい」なのに、言い方ひとつで相手に不満や挑戦的な態度で伝わってしまうのです。気をつけましょう。


そして、「はい」には、もうひとつ知っておきたい効果があります。それは、マイナス情報をプラスの印象に変える効果です。たとえば、頼まれた仕事にすぐにとりかかれなくても、「はい」と言うことで、「あなたの指示を受け止めました」という意思表示になります。


次のふたつを比べてみましょう。


?「今は急ぎの仕事があるので、その後でもよろしいでしょうか?」
?「はい! たが、今は急ぎの仕事があるので、その後でもよろしいでしょうか?」


?のように「はい」と言えば、続けてマイナス情報を言っても好感度がキープされます。


「はい」は、相手に安心感を与える言葉です。口にするときは口調を意識し、苦手な人に返すときも、明るく言うように心がけましょう。