第1136冊目 ライフハックス心理学 みるみる「やる気」と「時間」を引き出す43の方法 [単行本(ソフトカバー)]佐々木 正悟 (著)
ライフハックス心理学 みるみる「やる気」と「時間」を引き出す43の方法
- 作者: 佐々木正悟
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2007/09/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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初めてのことでも「場馴れ」しておく
ふつうの人は、初めてのことに対しては緊張するものです。初めてのデートは緊張しますし、初めてのスピーチは緊張しますし、初めての運転も緊張します。やったことがないことは、当然のことながら成功したことがないため、どうしていいかわからず、緊張してしまうのです。
緊張は当然ストレスになりますし、度と超したストレスが、物事をこなす助けになるはずがありません。
デートで過度に緊張していれば、話は面白くなく、ギクシャクしてお互いがつまらない思いをしてしまうでしょう。スピーチで過度に緊張していても、結果は同様です。運転で過度に緊張していては、事故を起こすかもしれません。
誰でも初めてのことに緊張するのは当然ですが、馴れていけばそれほど緊張せずに済むのも、また自然の成り行きです。ですから、緊張による過度のストレスから解放される一つのハックとしては、「場馴れする」ことが挙げられます。
デートも場数を踏めば、どうすればいいのかの勘どころを、脳の方で覚えておいてくれますから、それほど緊張せずに済みます。スピーチなどは特にそうです。運転にいたっては、ベテラン・ドライバーなどは緊張感を保つのが難しいので、それがかえって事故のもとになるほどです。
では、場数を踏めば緊張しなくなるとしても、まったく初めてのことに緊張するのは避けられないのでしょうか。
ここに、ちょっとした方法があります。「初めてのこと」に緊張するのは仕方がないにせよ、初めてのことでも必ずしも初めてではない、という可能性はあります。
どういうことかと言いますと、たとえばデートをするのは生まれて初めてかもしれませんが、異性としゃべるのはそうではないでしょう。それに、異性と出歩くのは初めてであっても、友人と出歩くのは、初めてではないはずです。このように、まったく同一の経験ではなくても、似たような役に立つ記憶はあるものです。
スピーチや運転でも同様です。それらは自分にとって初めてすることであっても、似たような経験や、応用の利くやり方のひとつくらいは誰でも持っているものです。たとえばスピーチであれば、小学校や中学校で、人を前に何らかの「発表」をしたことくらいはあるでしょう。そのときに「困った」経験を持っているなら、それにどう対処したかを思い出すだけでも、緊張感は軽減されます。初めてのことだけれど、まったく初めてのことでもないと、気がつくからです。
その意味で、いつもある経験を、他の行為にも応用できないかどうか、イメージしてみるのはいいことです。そういった記憶の役立て方が、将来のストレスや過度の緊張から、自分を守ってくれることでしょう。