第１１９３冊目　できる人の仕事のしかた [単行本（ソフトカバー）]リチャード・テンプラー (著)

長期の目標を立てる

あなたの人生のゲームプランは、どうなっているだろう。そんなものは知らないって？　

実は、ほとんどの人が人生のプランを考えない。だからほとんどの人は成功できない。

人生のプランを持たなければ、ただ流れに任せ、行き先も分からず漂っていくことになる。人生の漂流者だ。なんとも悲しい生き方ではないだろうか。

もちろん、人生に不測の事態はつきものであり、自分の力ではコントロールできないことも起こる。しかし、はっきしたプランがなければ、予定外の出来事が起こりそうなサインをすばやく読み取り、前もってプランに修正を加えておくこともできない。

最近話したある人が、「人員削減があるなんて、『誰が』予想できただろう」と言っていた。その答えは「自分の業界の現状をきちんと見て、先行きを考えている賢い人間」だ。

キャリアで成功したいと考えているのなら、自分が働く業界についてよく調べ、業界特有のゲームプランを知っておくといいだおる。そして、その業界で目標の地位に到達するためにはどんなステップが必要かを考える。

ステップはたいての場合、平社員、中間管理職、上級管理職、経営陣の四つだけだ。

まずは、それぞれのステップで、自分が達成したいことはなにかを考えておく。たとえば、経験を積みたいのか、責任ある仕事をしたいのか、新しいスキルを身につけたいのか、または人を管理する仕事に対する理解を深めたいのか。

気づいた人もあるかもしれないが、ここでは「収入を増やす」という選択肢はない。収入を増やすのは当たり前で、わざわざ書くようなことではないからだ。

次にそれぞれのステップをクリアするために必要なことはなにかを考える。それは、別の部署に異動することかもしれないし、他の支店に異動することかもしれない。各ステップをクリアする方法が分かってしまえば、それを実行するのは意外と難しくないものだ。

そして、最終目標を必ず決めておくこと。どんなに高い目標ではかまわない。たとえば、総理大臣、CEO、世界一の金持ちでもかまわない。想像力に限界を設けたら、自分にふさわしくないものよりも下のレベルで満足することになってしまう。夢に限界を設けてはいけない。