第1181冊目 話し方にもっと自信がつく100の法則 [単行本(ソフトカバー)]太田 龍樹 (著)
- 作者: 太田龍樹
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2010/02/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「礼儀正しさ」はコミュニケーションの基本
法則37で登場してもらったナカムラのことを、私は敬意を表して「ミスター・ポライト」と呼んでいます。Politeは、「丁寧な、礼儀正しい」という意味です。
彼は、私たちが主催するディペートセミナーの講師をしています。受講生に対してもとにかく腰が低く、礼儀正しい。だからといって優しいだけではなく、マナーを守れない受講生いはびしっとしかることのできるバランスの良い男です。
礼儀は魅力もあれば利益もある――。
これは、古代ギリシャの三大悲劇詩人の一人、エウリピデスの言葉です。
この言葉に沿えば、ナカムラの礼儀はとても魅力的です。彼の授業を受けた受講生が、セミナー終了後の懇親会で、このように話してくれました。
「自分がどんなにビジネススキルをマスターしたとしても、まわりに信頼感や安心感を与えられなければ、そのスキルを活かせるどころか、スキルばかりを振り回す鼻つまみ者になってしまうでしょう。だからこそ、ナカムラ先生の礼儀正しさを見習うことが、ビジネススキルを活かす近道になる」
「なにかを教える人間というのは、人格的にすぐれた人間でなければならない」と私は思っています。教えた内容やスキルだけではなく、人格も評価されるということは、教える側によっては最大の勲章と言えるでしょう。
礼儀正しさは伝染します。ミスター・ポライトこと、ナカムラの礼儀正しさが起点となり、まわりの人々が同じように丁寧に接しはじめる光景を何度も見てきました。
あなたが礼儀正しく接すれば、相手も礼儀正しく接してくれます。逆に、礼を失すれば自分が傷つくことになります。礼儀を重んじることは、人間関係を強固なものとし、良質なコミュニケーションの基礎となるのです。
つまり、礼儀正しくすることは、利益をもたらすのです。ミスター・ポライトのおかげで、私もつねに「礼儀は魅力もあれば利益もある」ことを忘れずにいられます。