第1169冊目 なぜ、サギ師のスーツはアルマーニなのか?―「絶対、人に騙されない」心理学 [単行本]樺 旦純 (著)
なぜ、サギ師のスーツはアルマーニなのか?―「絶対、人に騙されない」心理学
- 作者: 樺旦純
- 出版社/メーカー: ぶんか社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
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なぜ、カリスマは低音で語りかけるのか?
「あの人の、声がすてき」
と、声の印象だけで、好意を抱くことはないだおるか?
モテる男性や優秀なセールスマンは、耳に心地よい程度の低音であることが多い。また、彼らは話し方もゆっくりで、耳にも入りやすい。
声の質による研究報告にようと、声が大きく、低く、よく響く人ほど、外向的でリーダーシップが強く、説得力も高いという結果が出ている。
また、低い声は高い声に比べて洗練され、セクシーで男性的であり、安心感を抱きやすいといわれている。
とはいえ、「声だけで人の印象が左右されるわけなんてない」と思われる方もいるだろう。
そんな方のためにも、アメリカの心理学者メーラビアン博士の調査報告を紹介しよう。
メーラビアン博士は、人が相手を判断する際に、何を根拠にするのかを調査し、割合の公式にしたのである。
「知覚される態度=言葉×0.07+音声×0.38+顔×0.55」
これが、メーラビアン博士の打ち出した公式である。
つまり、人は相手を顔で5割以上判断に、4割近くは声で判断してしまうのである。話の中身など、多くの人はたいして聞いていないのである。
俗にカリスマといわれる政治家や経営者たちの話し声を思い出してほしい。勘高い声の人物などあまり記憶にないだろう。
多くの国民に名演説を打つ政治家も、数多くの株主や何十人、何百人の全社員を引きつける経営者も、彼らの持つ「声」が、話に信憑性や安心感を抱かせる効果を生み出しているのだ。
人は話の中身で判断を決めていると思いがちだ。だが、考えている以上に、声や外見に印象は左右されているのだ。人の持つこうして心理法則をよく踏まえた上で、相手を判断することが求めれている。
通信番組などでは、特徴のある声の人物が人気を集めていたりする。しかし、それは彼らの持つ独特のキャラクター性も大いに影響している。
日常では、声の低い人物に、人は惹かれがちなのである。