第1166冊目  誰からも「気がきく」と言われる45の習慣 [単行本(ソフトカバー)]能町光香 (著)


誰からも「気がきく」と言われる45の習慣

誰からも「気がきく」と言われる45の習慣


必ず「おはよう」と言う。


「気がきく」「気がきかない」以前に、人として最低限身につけておきたいことがあります。


いい上司は気さくにあいさつをしてくれるという話をしましたが、まずは「あいさつ」です。


これは本当に人類普遍のトピック。


コミュニケーションのはじまりは「あいさつ」ですから、おさえておかなければならない初歩ですよね。


しかし最近、そのあいさつがいかに大事かということを実感しています。


というのも、私はかつてまったくあいさつのない職場にいたことがありました。どんな職場でも(職場でなく家庭などでも)、誰かに会えば「おはよう」と声をかけるのが当然であると、私は信じて生きてきました。


しかしその職場では……


私「おはようございます」
スタッフの人たち「……」


誰からも返事がありません。


あれ?聞こえてなかったかな? と思い、「おはようございます!」とテンションを上げて言い直してみたものの、やっぱり返事がない。


「……えっ!?」


本当に衝撃的でした。


もう、そとのきの私の気分は「最悪!」というよりも、「がく然とした」という思いの方が強かったのを今でも鮮明に覚えています。


勤めていくうちにだんだんわかりましたが、つまり、その会社では「おはよう」と声をかけあう習慣がなかったのです。それどころか、基本的なあいさつがあまり交わされていない。


本当に小さなことですが、朝一番の「おはよう」は、「お互い今日も元気に、仲良くやっていきましょう!」という心の交流・サインだと私は思っています。


その職場でも最初の数日、こんない重たい朝があっていいのか……というくらいモチベーションが下がりました。


おはよう以外にも「こんにちは」とか「お疲れさまです」とかありますが、その職場でのあいさつは、基本的に声は小さいし表情も硬いし……。


本来あいさつとは、


「こんにちは」(今日もよろしくお願いします!)
「いただきます」(美味しい食事に感謝します!)
「行ってきます」(がんばってきます!)
「ただいま」(がんばってきました!)
「ありがとう」(あなたに感謝しています!)
「お疲れさまです」(先に帰りますが、また明日もよろしくお願いします!)
「おやすみなさい」(今日もいい一日でした。ありがとうございました!)


折々で交わすこうしたあいさつは、元気よく声に出すことで何なとく気持ちも晴れやかになりますし、気分がよくなります。


このことを何としてでも感じてもらいたいと、私はその出来事を機会に1人で「朝のあいさつ運動」をはじめましたが、あいさつがあることで職場の雰囲気が明るくなり、職場の人間関係もみるみるうちに改善されていきました。


笑顔とあいさつは人間だからできるコミュニケーションです。家の中でも、友人でも、言うべきときに気持ちよくあいさつをする。


いつでも元気でポジティブ、ニコニコ笑顔のたいない人。


そんな人には、つい気を許してしまいたくなりませんか?