第1154冊目 「男のマナー」にはツボがある! (青春文庫) [文庫]城田美わ子 (著)
- 作者: 城田美わ子
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2010/08/09
- メディア: 文庫
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セクハラは、マナー違反の終着点
某市の市長がセクハラ訴訟をうけて、妻を伴って辞任会見におよんだことは、記憶に新しいところです。秘書が社長をセクハラで訴えた異国での訴訟では、なんと賠償額200ン億円が提示されて世間を仰天させたのも、ついこの間のことです。
その?実?がどこにあるのかはさておき、男性諸氏のセクハラに対する危機意識の低さには少々、あきれてしまいます。
セクシャルハラスメントとは、性の別なく相手に対して?不快にさせる性的言動?のことをいい、大きくは「対価型」と「環境型」の2つに分けられます。
「対価型」は昇進や昇給などの条件と引き換えに肉体関係を迫る行為。「環境型」は体を触る、性的な発言や会話、写真や記事を広げる行為などが含まれます。
社会がつくった性差(ジェンダー)を相手におしつける発言や行為もセクハラとみなされます。
つまり、「対価型」のような直接的な性的アプローチだけではなく、やたらと体にタッチしたり、性的な冗談をいったり、性的な体験談を求めたり、わいせつな写真などを店ながらいやらしい視線を向けたり、執拗に食事にさそうことも、「女性はしょせん、結婚まどの腰掛け……」的な発言も「セクハラ」の範疇です。
「○○さんは入社○年目か〜。そろそろ結婚適齢期だよね」
「○○さん、彼氏はいないの?」
きわめてプライベートなこうした会話は、それを「セクハラ」と捉えずにおこなっていることが多いのではないでしょうか。女性側も、そう聞かれることに不快な思いを抱かなければ、「セクハラ」は成立しないということになります。
ただ、人間関係の基本に立ち返ってみると、不用意に相手のプライベートな問題にずかずか踏み込むような発言は、やはり?品性?に欠ける行為ではないでしょうか。
会話の相手は彼氏と別れたばかりかもしれない、結婚を促すような発言は、バリバリ仕事をしたいと考えている女性には「よけいなお世話」かもしれないのです。
相手の立場、気持ちに思いを致す。
それが女性であっても男性に対してであっても、上司であっても部下でも、だれであっても、相手を尊重する気持ちことが人間関係の基本であり、マナーの原点です。そこに思いがあれば、セクハラ問題も起こらないと思いませんか?
もちろん、性的行為を強要する、やたらと体に触るのは、論外です!