第1142冊目  心を上手に透視する方法 [単行本(ソフトカバー)]トルステン・ハーフェナー (著), 福原美穂子 (翻訳)


心を上手に透視する方法

心を上手に透視する方法


「七十二時間以内」にとりかかりなさい


あの経験から得たもっとも大切な教訓は、チャンスの中にはたった一回しかないものもあるということだった。


それを認識したことで、僕の生き方は根本から変わった。誰か大事な人が喜びそうなものを見つけたら、僕はそれをすぐにプレゼントすることにしている。ほかのことについても同じだ。つまり、先送りにはしないで、今を大切に生きるということだ。


だが、たいていの人は、うまくいかない。彼らの意識の大部分は、過去の記憶か、将来の夢や目標に向けれられているからだ。


「ああ、あのころはよかったのになあ」とか「この目標を達成したら、幸せになれる」というふうに考えるのだ。このように考えることで、今この瞬間をしっかり大切に生きるということを逃している。今この瞬間がもつ力を奪っている。まさにそれに気づくことが、マインド・リーディングや暗示に必要なのである。


もちろん経験がものをいうこともあるので、過去を振り返ることが有意義な場合もある。しかし、本当の力は今この瞬間にあるのであり、昨日にはなく明日にもないのだ。


今この瞬間にフォーカスすれば、最短で相手の思考にもフォーカスでき、相手の内面に入り込み、相手の考えを直感で感じ取ることができる。



成功をつかむための七十二時間の法則


この法則を初めて聞いたのがいつだったか忘れてしまったが、それ以降僕はこれを良く実行していて、とても効果がある。その法則とは、


「何かをしようと思っていることがあったら、七十二時間以内にとりかかるべし」


というものだ。それ以上先延ばしにしたら、結局はまったく手つかずのまま終わるだろう。


たとえば、しばらく連絡していない親しい友人にメールを出そうと思ったとする。それから七十二時間以内にメールを書き始めなければ、あなたはほぼ百パーセント、メールを出さずに終わるだおう。


「いつかやらなくては」というのは、よく耳にする言葉だ。演劇のチケットを早く買わなければ、結局買わずじまいになるだろう。そして「いつか演劇を見に行こう」が、やがて「演劇に行ってみたい」という決まり文句に変わる。