第1094冊目  なぜあの人は人前で話すのがうまいのか [単行本]中谷彰宏 (著)

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか


伝え方の上手な人が、夢を実現する。


コミュニケーションで重要なのは、「何を」伝えるかではありません。「どのように」伝えるかなのです。


伝え方が勝負です。


コミュニケーションの勉強は、結局は伝え方の勉強です。


必要な情報を過不足なく最低限の時間で伝えることは、「あなたによってメリットになる情報はこれです」という「情報」そのもののほうが勝っています。


でも、高度情報化社会では情報が勝つ社会ではありません。


高度情報化社会と情報化社会とでは、大きな違いがあります。


情報化社会は「情報」が勝った時代です。


高度情報化社会は、「情報」より、「伝え方」が勝つ時代です。


同じ情報を「誰が話すか」、「どのように話すか」という伝え方が9割を占めます。


情報が1割で、伝え方が9割でコミュニケーションは決まります。


「自分が話している情報は絶対間違いない」「自分の商品は絶対いいので、これで契約しないのはおかしい」と怒るのは、20世紀型で滅び去る人たちです。


それよりも、「これは情報としては新しくない。けど、伝え方が違うからいい」と、お客様は「伝え方」をとるのです。


世の中には、同じモノがたくさんあります。


「自分で考えたアイデアが、一番だ」と思いこんでいる人がいます。


世の中すべての人が思いつくアイデアは、ほぼみんなが同時に思いつくということを忘れています。


新商品が出た時に、「あんな商品、自分のほうが先に考えていたのに、なんであいつが評価されるの。オレのほうが先にプレゼンしたじゃない」と怒る人は、単にプレゼンの仕方がヘタだったのです。


「自分のほうが先に思いついた」というのは間違いです。


イデアは、世界中の人が同時に思いついています。


結局、伝え方が上手な人、伝え方にひと工夫した人が一番先に形にします。


夢を実現できる人は、一番最初にアイデアを思いついた人ではありません。


そのアイデアを相手側がわかるように伝えた人が夢を実現するのです。