第1067冊目  できる人の仕事のしかた [単行本(ソフトカバー)]リチャード・テンプラー (著)

できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

すべての仕事に目標を設定する


簡潔な一文にまとめた目標。それがあれば、どんな日もその言葉を励みに一日を乗り切ることができる。目標がなければ、その仕事で成功し、認められる見込みはほぼない。


たとえば、今からミーティングにいくところだとしよう。ミーティングはいつもだらだらと続き、退屈で、生産性が低く、イライラすることになる。


経理部長はいつものように自分をやり込めようとするだろうし、話がいつの間にか脇道にそれ、業界ショーなんてまだ半年も先なのに、なぜか展示ブースの予算について話しているかもしれない。今年はブースを出すかどうかもまだ決まっていないのに。


そこで、目標を設定する。


「このミーティングでは、自分が知っていること、理解できること、自分が前向きに関われることだけを話す。経理部長の挑発には、絶対に食いつかない」


それで、よろしい。立派な目標だ。あとはきちんと守れば完璧だ。


今度は、新しい本社ビルの前に花壇を造る費用について、財務委員会でレポートを発表するという仕事を想定してみよう。委員会には、「春に咲く花で何が一番きれいか」といったことで、延々と議論が続きがちだ。ここでも目標を設定しておこう。


「私は自分のレポートを発表し、コメントをもらう。花の種類については、私の管轄外のことだと指摘して退出する」


それでよし。あとは目標を守ればいい。


仕事のあらゆる分野で目標を決めるようにしよう。時間は数秒しかかからない。しかも次のポイントがはっきりする。

  • 何が問題なのか。
  • その問題の解決策。
  • 問題解決のために必要な行動。
  • 問題の再発を防ぐ方法。