第1004冊目 アメリカの企業家が学ぶ世界最強のプレゼン術 [単行本(ソフトカバー)]ジェリー・ワイズマン (著), 持田 直武 (翻訳), 福山 紫乃 (翻訳)
- 作者: ジェリー・ワイズマン,持田直武,福山紫乃
- 出版社/メーカー: WAVE出版
- 発売日: 2010/02/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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声に出す:正しい方法で練習する
言いたいことの整理がつけば、心もすっきりする。自分が何を最も言いたいかに焦点を当てることは、その最初の一歩だ。言語化として知られている方法を実践することで、もっとも心が落ち着くだろう。この言語化という方法は、本番と同じように声に出して練習するという簡単なものだ。聴衆を前にした時とまったく同じように、大きな声を出して練習するのだ。
声に出して練習することによって、考えが結実する。我々の日常的なコミュニケーションでも、個人的な付き合いであれ、仕事上の関係であれ、実際に会って話せば結果が出る。ビジネスピープルや官僚は、ああでもないこうでもないと議論して、お互いにプラスになるウィン――ウィンの合意をまとめる。プロの作家は自分の作品を声に出して読み、ストーリーの流れを簡潔にする。明らかに、声に出すことが生み出す効果だ。
しかし、プレゼンターやスピーカーは声に出して練習するのをなぜんか渋る。退屈だとかつまらないとか、時間の無駄だと思い込み、最も効果的なテクニックの一つを、最も活用されなテクニックの一つにしてしまう。プレゼンテーションの内容をコントロールする絶好の機会を失ってしまうのだ。スポーツ選手はトレーニングを反復して行い、筋肉を鍛え、運動能力を高めることに熱中する。声に出して練習することは、知的筋肉を鍛え、話す能力を高めるための、メンタルなトレーニングだ。
私も、自分のプレゼンテーションの練習をする。私は20年以上ほとんど毎日、自分で作った内容をプレゼンテーションしてきた。繰り返しプレゼンテーションしている内容は練習しないが、新しい内容や特別なテーマの時は声に出して練習する。時には何十回も練習することがある。