第974冊目 非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣 [単行本]神田 昌典 (著)
- 作者: 神田昌典
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 単行本
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成功者が誰もにも教えないこと
引越の際、独立のときに作ったノートが出てきた。
私の会社を設立する目的、そして計画がルーズブリーフに綴じられている。
このノートは、見ることがなかった。計画通りにいかなくなって、途中で放り出したのだ。すでに三年経っている
きっと恥ずかしいことが書いてあるんだろうな。そう思いながら、ノートをめくってみた。
「なんだ、こりゃ〜!」
私は、椅子から落ちそうになったね。
目が飛び出しそうだった。
オーマイゴッド! いきなり外人になっちゃったね。
なぜって、夢のまた夢と思って書いた目標が、全部達成できていたんだから。
背筋が凍ったよ。
その目標は、馬鹿げている。ほぼ実現不可能だったんだよ。
- 独立二年で、サラリーマン時の年収一〇倍を実現する。
- 土地を購入し、社屋・住宅を建設する。
- ダイレクト・マーケッターとして日本一の地位を築く。
一言でいって……身の程知らず。
独立するときに「お前は何をする気だ」と父親に聞かれた。そこで「いゃ〜、社員一人で年商二億ぐらいの仕事をやりたい」と言ったら、こっぴどく怒られた。「お前はMBA(経営学修士)まで取ったのに、商売というものをまったくわかっておらんな」とね。
友人の経営コンサルタントにも相談した。私が、クライアントを全員企業として三〇〇〇社獲得したいといったら、「……それはあり得ない」と呆れられた。
無理もない。それだけ非常識な目標だったからね・
ところが、だよ。出てきたノートを見たら、全部、その目標が実現しているんですよ。それも知らぬ間に。
そりゃ、私だって、いろんな成功法則の本を読んでいるよ。でも、読んでいるときは「なんて胡散臭いタイトルだ。こんなんで成功すりゃ、苦労しないぜ」なんて思って読んでいたのだ。
そう。あなたと同じ立場だったのだ。
それが、だよ。
唖然。本当に目標が実現しちゃったのである。
いったい、なぜ実現したのか?
その秘訣を、あなただけにこっそりお教えしよう。
目標は紙に書くと実現する。
もう一度、言うよ。
紙に書くと実現する。
そう。紙に書くと実現しちゃうんだ。
「バカな。そんなアホらしいこと聞くために、お前の本を買ったんじゃない!」
そりゃ怒りたい気分はわかるが、まぁ、ちょっと待て。オレの話も聞いてくれ。
これが私だけに起こったことだったら、あえて本にしないよ。私の面子に関わるからね。
でも、私が、この自分体験を恐る恐る講演会やセミナーで話していたら、
「私も、数年前に書いた目標が出てきたんですけど、それが実現してたんですよ」
とか、
「私は二〇年前から、この皮の手帳に目標を書いているんですけど、ほとんど達成してますね」という人が、続々と出てきたんだ。
つまり、成功している人っていうのは、みんな隠れて同じことをやっていたんだよ。
あのイチローが、小学生六年生のときに書いた日記って知ってる?
――僕の夢は一流のプロ野球選手になることです。そしてその球団は、中日ドラゴンズか、西武ライオンズです。ドラフト入団で。契約金は、一億円以上が目標です――
そう、書いていたらしい。
成功するか、しないかというのは、自分の夢・願望・目標を紙に書くか書かないか、それだけの違いでしかないんだな。ところが。ところが、そんなことはあり得ない、と思っているから、誰もやらないだけ。