第915冊目  なぜあの人は人前で話すのがうまいのか [単行本]中谷彰宏 (著)

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか

人の話を聞かなくても。先生が繰り返してくれると思わない。


先生の話をメモして帰って、勉強したつもりの人がいます。

その人は小学生と同じように、誰かが言ったことをただ暗記するだけで終わってしまいます。

聞き方に対しての積極性がないのです。

そんな受け身な、自分の頭で物事を考えない学び方をしている人が多いのです。

「気づく」と「暗記」とは違います。

それでは何も学ばないまま、あっという間に60歳、70歳になってしまいます。

そういう人は、ほかの人の話も聞けません。

聞いていなくても、先生が「この人の発表はこうだった」「ここがよくなかった」「こういうところに気をつけましょう」と繰り返してくれると思っているのです。

だから、聞き方に積極性がありません。

まったく受け身型の聞き方をしているのです。

先生が黒板に書かないと、なにも書かないひとがいます。

先生が黒板に書けば、それを写すだけで満足するのです。

黒板に書かれたことはメモするけれども、書いていないことはメモしません。

ここに、個人差が出てきます。

メモは何のために書くのか。

別にテストがあるわけではありません。

先生が言っていることしか書いていないようでは、それは暗記です。

それにプラスして、自分でなるほどなと気づいたことを書くのです。

そうすると、猛烈に忙しいはずです。

紙が圧倒的に足りなくなります。

私が生徒だったら、ヘトヘトになります。

そうならない人は、結局、ただ聞くことしかしていないのです。