第901冊目 言葉と声の磨き方 [単行本]白石 謙二 (著)
- 作者: 白石謙二
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 単行本
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プレゼンテーション
これこそが声を良くしたい人の目的ナンバーワンと言っても過言ではないでしょう。
プレゼンテーションは他の場面と比べ準備に時間をかけれらルという点でかなり楽だと言えます。
ただ、プレッシャーを受けることにより、普段の実力が出せないと感じている人には、その苦手意識を完全に払拭するのはそう容易なことではありません。
ではどうすればよいか?
私がお勧めするのは準備が出来るという利点を生かして、ウォーミングアップをしっかりやることです。
決して「話の内容」ではないというところがミソです。「話の内容」は、これまでもさんざん言ってきたように二の次、三の次です。
なぜ、ウォーミングアップが必要なのか?
話している途中顔が引きつったり、口がまわらない、舌がもつれるという人をよく見かけます。
これは緊張が絡んでいると捉えられています。しかし、私の視点から見るとウォーミングアップ不足の典型的症状です。
厳密に言えば、「不足」ではなく、ウォーミングアップ「欠如」です。何もやっていないのだから、不足どころではありませんね。
たとえば、これからスポーツをするという時に、準備運動をまったくしないという人はいませんよね?
しかし、これから大勢の人の前で発表するという時に、準備運動をする人はほとんどいない。その前に必要性すら認識していません。それなのに、
「私は緊張しやすいからいつもうまくいかない」
で終わらせている人がほとんどなのです。
たとえ緊張しやすい体質が治らなくても、ウォーミングアップをすることでプレゼンの印象、結果、緊張具合はまったく違ってきます。
事前にウォーミングアップをし、表情や身体をほぐし、そして腹式呼吸をやりましょう。その効果はテキ面です。
表情や身体がポカポカしてきて脳にも酸素が行き渡り、何でもできそうな感じがしてくるでしょう。
その上で声の出し方です。
きちんと相手に届く声の「高さ」を選ぶことがまず第一です。相手に正確に伝わるためには、その距離感に合った高さのチョイスを間違ってはなりません。
距離の長さと、必要な音の高さはほ比例します。
遠ければ遠いほど、人数が増えれば増えるほど、普段の話し声より「少し高い声」、かつ「通る声」が必要となります。
プレゼン・主張する時は張りのあるミドルヴォイスを心がけましょう。もし、目の前の二、三人の少人数が相手なら、「やや低めの声」で、「響く声」が有効です。そこでは安心感ののあるチェストヴォイスで伝えましょう。