第896冊目  心を上手に透視する方法 [単行本(ソフトカバー)]

トルステン・ハーフェナー (著), 福原美穂子 (翻訳)

心を上手に透視する方法

心を上手に透視する方法

さまざまな「手の動き」をコミュニケーションに活かす

とにかく、手の動きに関しては、ここでは紹介しきれないくらい数多くの動作がある。特におろもしろいものを、ご紹介しておこう。

誰かが何かをしっかりとつかんでいたり、講演の最中に演壇の縁をきゅっとつかんでいたら不安や自身のなさ、あるいは支えを得たいことのサインであることが多い。つまり、その人が自分の安全を守りたいという意味だ。

しかしもちろん、持っているものをどこかに置くことができなくて、単に手がふさがっているときにはこれに該当しない。立食パーティーで、飲み物が半分残ったグラスを持ったまま歩き回るということはよくある。まだそれを飲みたいからだ。いつものことだが、解釈を間違えることもあるので注意が必要だ。

自分の意見を強調するときに、指を曲げた状態の手もよく見られる。この手は猛獣のかぎ爪と似ている。動物の世界では、脅かしや攻撃のサインだ。

握りこぶりも同様だ。つまり攻撃的な印象を与える。相手が意識の上で気づいていなくても効果がある。