第790冊目 「やる気」が出るコツ、続くコツ わかっているけど動けないあなたへ 和田裕美/著

目次


第1章 やる気が出るコツ(動けることから動き出す
自分は何が怖いのか?不安を直視する ほか)
第2章 「動ける自分」のつくり方(流れにまかせることが「やりたいこと」を見せてくれる
自己概念を知る ほか)
第3章 モチベーションを維持する方法(わくわくしたら、3時間以内に動く
「続かない」ではなく、「自分の意思でやめた」と言い切る ほか)
第4章 プレッシャーがきついとき、落ち込んでしまったときの対処法(プレッシャーがきついときの対処法―プレッシャーは絞り機、自分はオレンジだとイメージする
落ち込んでしまったときの対処法―成功、失敗の判断を急がない ほか)


声に出して、自分への催眠を解く


「動けない」「やる気が出ない」と思うことで余計に動けなくなるし、やる気もなくなります。しかしこれは、他人から命令されたことでも、鎖につながれて動けなくなっているわけでもないのです。自分が思い込んだ現実です。自分に催眠をかけている状態です。


だから、まずはその自分にかけてしまった思い込みの自己催眠を、自分で解くことからはじめます。自分で自分にかけてしまった催眠術だから、自分で簡単に解くことができます。


思い込みで動けなくなるといえば、私にはこんな経験があります。以前、気功の先生に、「あなたの右足だんだん重くなってきますよ。足の裏と地面がしっかりくっついてなかなか剥がれない感じです。ぐーっと地面から足をひっぱられている感じするでしょう? 動かないですよ。足、上がりますか?」


と言われたとき、本当に足が上がらなくなりました。


私はそのとき「すごい先生、私、足が上がりません」と興奮して言いました。


先生が「はい、とれました。足、もう上がりますよ」と言って、ふーっと私に息をかけると、私の足は軽くなって本当に上がりました。


これは本当に気功のなせる技かもしれませんが、なにも気功の先生でなくても私たちは自分で「足が動かない」という暗示をかけることができるのです。


信じるか信じないかだけです。現に同じ場所にいた友人は「私には効きません」と言いながら堂々と足を持ち上げていたのです。


今、右手が重い、重い、指がかたまっている……と、ずっと右手に意識を集中してみてください。素直で単純な人はすぐに右手が重くなって指が硬くなります。


では「動けない」と言った瞬間に、私たちの身体はどうなると思いますか?


「私は動けません」「私はやる気が出ません」と決めたのは自分です。自分で決めたのですから、いいかと悪いとか関係なく、そう暗示をかけてしまうのです。


それは自己概念とも言います。「私は営業が苦手」「私は話すのが下手」という暗示も、そういう行動を導きます。


「私は時間にルーズなんです」と言うと、ルーズな人になってしまうのです。


どんな人になるのかを自分で決めているのです。だから「私はやる気が続かない」と実は思っているのです。誰がって、あなた自身が。


自分への催眠をやめないとずっと動けないと思います。


だからここで解いてしまってください。


動きたいのですよね? やる気が欲しいのですよね?


だったら、催眠を解く言葉を今すぐ言ってください。


「私は動くタイプです」
「私は動くと決めています」
「私はやる気をすぐに出せる人間です」
「私はなかなんかあきらめないタイプです」


言うだけではすぐに変わらないと思うかもしれませんが、催眠にかかっているまでは何をなってもうまくいかないのです。口に出して言うことが催眠を解く方法です。言い換えれば、それは自分への決断なのです。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように♪


今日の声に出したい言葉


「抑えて当たり前になったときに野球が仕事に変わった」――岩瀬仁紀


編集後記