第719冊目 コーチングの技術 上司と部下の人間学 菅原裕子/著

コーチングの技術 (講談社現代新書)

コーチングの技術 (講談社現代新書)

目次


第1章 人の可能性を開くコーチング(テニスではなく「バウンド・ヒット」を
「できる」を引き出す魔法の言葉 ほか)
第2章 コーチングが発揮される環境とは(マネジメントとコーチン
手放してはならない上司のプライド ほか)
第3章 コーチングの技術(コーチングプロセスのデザイン
コーチングの基本プロセス ほか)
第4章 グループコーチングの技術「ファシリテーション」(非生産的な会議を何とかしたい
GEにおけるワークアウト ほか)
第5章 セルフコーチングのすすめ(他人の作った流れの中で生きることの限界
日本中にあらわれた『やりたいこと探し難民』 ほか)


ペーシング


このように、身体の動きを合わせることを「ミラーリング」と言いますが、それ以外に、話し方――速度、リズム、抑揚、声の大きさ――を合わせることもできます。相手の息のペースを合わせる「ペーシング」です。相手がポツリポツリと話す人なら、こちらもその速さに合わせて話を聞きます。また相手が早口なら、こちらの相づちもスピード感を持って打ったほうが、相手はよく聞いてもらっていると感じることができます。


特にコールセンターなどの、電話で仕事をする人にとって、ペーシングは重要な技術の一つです。お客様は目の前にいませんから、声と話し方だけで相手と会話のダンスを踊ることになります。逆にお客様の立場から見ると、電話で話せば相手が訓練を受けている人かどうでないかはすぐに分かります。なぜなら訓練を受けていない人(受けているのに定着していない人)は、相手の話に自分の言葉をかぶせてきたり、話が中断してしまうような言葉を使うからです。そのため、相手をとてもイライラさせ、ラポールを気づくことを邪魔します。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように♪


今日の声に出したい言葉


「やっかいなのは、恐怖心そのものだけだ」――フランシス・ベーコン


 

編集後記


コーチングの技術 (講談社現代新書)

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