第700冊目 人に好かれる「声のマナー」41のルールとタブー 1秒で人をその気にさせる声の出し方 白石謙二/著

人に好かれる「声のマナー」41のルールとタブー――1秒で人をその気にさせる声の出し方

人に好かれる「声のマナー」41のルールとタブー――1秒で人をその気にさせる声の出し方

目次


第1章 声を変えると人生にすごい変化が起こる(第一声に最大の注意を払う
声を磨いて人生を変える ほか)
第2章 声には好かれる声と嫌われる声がある(声の好き嫌いは理屈ではない
脳は嫌いな声を「遮断」する ほか)
第3章 声の基礎知識(声量は「共鳴」で稼ぐ
討論は「声量のある声」で制す ほか)
第4章 日常をボイトレ化する「習慣術」(日々の習慣をボイトレ化する
ボイトレの第一歩はリラックスから ほか)
第5章 人を動かす声の戦略(「認知→理解→確信→行動」という人間の行動ステップを理解して声を使い分ける
自己演出するくせをつける ほか)


一瞬の声に人柄がにじみ出る
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私がスタッフを採用するときはまず、かけてきた電話である程度判断します。


本人が意識しているかどうかどうかわかりませんが、電話の声は、その人の資質を判断する「強力な材料」になります。


ある面接志望者が電話で応募してきたとき、抑揚のない声と、少しぶっきらぼうなところがある話し方に、違和感を覚えました。


ところが、その人はテレホン・アポイントメントの仕事をしているというのです。一抹の不安はあったのですが、とにかく面接をして、直接面接してみることにしました。


すると、やはりというべきか、電話で感じた印象とまったく同じタイプの人でした。きちんと挨拶ができず、謙虚な姿勢があまり感じられませんでした。その人の電話の声には、ありのままの人柄が露骨に出てしまっていたのです。


またある人は、電話のはじめの数分は、元気があって、ハキハキと応対していました。しかし、数分ほど話しているうちに、徐々にほころびが見えはじめてきました。返事のペースが遅くなり、話を聞いているのか、聞いていないのか、よくわからないような声になっているのです。


面接してみると、やはりはじめは緊張しているからか、背筋を伸ばし、ハキハキとした声を出していました。ところが、数分話しただけで気が緩んできたのか、その人本来の、やる気があるのかないのかわからないような、淡々とした声が出てきました。


そこで、その人の人柄が見えてくるのです。だんだん声のテンションが下がっていく人は、一緒に仕事をしたときに、緊張しているはじめのうちはきっちり仕事をするのですが、慣れてくると雑な仕事をしてしまう傾向があります。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように♪


今日の声に出したい言葉


「あらゆる出来事の最も良い面に目を向ける習慣は、年間一千ポンドの所得よりも価値がある」――サミュエル・ジョンソン

 

編集後記


「将棋は頭脳勝負」と言われ、「生まれ持った勘の良さや記憶力がすべて」と思われる方が多いかもしれませんが、実はそうではないんですよ。最後は勉強の「量」で差がつくものだと思っています。――渡辺明


この言葉の意味を毎日考えています。


人に好かれる「声のマナー」41のルールとタブー――1秒で人をその気にさせる声の出し方

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