第646冊目 時間の「投資」術! 人の10倍効率を上げるカリスマ弁護士の 1分1秒を、徹底的に“有効活用” 荘司雅彦/著

効果てきめん――復習効果は勉強だけではない
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「スケジュールの健康診断」をするときは、やった仕事を意識して振り返ってみましょう。これは大変なスキルアップにつながります。


和歌山医大脳神経外科の板倉徹教授は『ラジオは脳にきく』という本の中で、過去にやったことをあとに見返すだけで十分な復習効果があるという意味のことを述べています。


過去にやった課題を眺めているだけで、それが頭に浮かんで記憶喚起が生じ、知らず知らずのうちに復習しているというのです。


勉強については、多くの人が体験的に復習には大きな効果があることを知っています。それなのに仕事になると、なぜかほとんどの人が復習するということをしません。


仕事について復習してもメリットがない? そんなことはありません!


復習は仕事にも大いに効果があります。


せっかく時間をかけているのですから、「健康診断+復習」で2倍3倍の効果を狙いましょう。スケジュールの健康診断をしつつ振り返ればいいのです。やってみて損はありません。私はむしろ、振り返るほうに比重を置いてもいいのではないかとさえ、思っているほどです。


たとえば、金曜日にお昼休みに、そういう時間を設けるのです。「会社ではやれない」という人は、土曜日に時間を割いて、1週間の仕事を振り返ってみてください。


静かに振り返れば、「あそこは別の方法もあった」というようなことも見えたりします。


また、成功した仕事は、うまくできたコツを再確認できます。そういう点は必ずメモしておきましょう。将来必ず生かされ、結果としてスキル・アップやキャリア・アップに強い味方になります。


実際に過去5年間、長ければ2年間でもかまいません。自分がどんな仕事をしたかを思い出してみてください。ほとんどの人が、あまり覚えていないのではないでしょうか。具体的な成果、大きな成果を上げた仕事でも、方法論や成功のコツは意外に忘れているものですから、具体的に思い出せるうちに振り返って再確認し、メモすることが大切になるのです。


うまくいってコツ、反省点をすべてメモしておけば、それは転職のときにも大いに役立ちます。今の時代、転職のときに「部長をやっていました」などと役職をアピールしても効果はありません。ほとんどの会社で見向きもされないでしょう。


具体的な成果とその方法論をプレゼンテーションしなければいけないのです。失敗のリカバリーでも具体性があれば説得力があります。それは、思い出せる時間内に振り返り、メモしていなければ、できるものではないのです。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとますように♪


目次


1章 時間管理にシビアな人ほど「高収入」者!(残業なしで人の10倍の仕事をこなし、高収入を得た私の時間術
この“わがまま”が自分も人もハッピーにする ほか)
2章 たちまち成果は10倍に!超簡単「荘司式スケジューリング」法(「仕事のウォーングアップ」は仕事でする
「切りのいい時間」にこだわらない ほか)
3章 いっさいの「ムダ」をなくし、集中効果を上げる「仕事の仕方」(スケジュールも“定期健康診断”で万全に
効果てきめん―“復習効果”は勉強だけではない ほか)
4章 脳が常にフル回転する「日常習慣」のつくり方(「買える時間」は買ってしまおう!
「頭を研ぐ」一番の方法 ほか)
5章 成功率100%!高収入と“ゆとり”を生む「時間投資」術(自分の時間価値を飛躍的に高める「アフター6」
いくつになっても「やって意味がない」ことはない ほか)


今日の声に出したい言葉


メモを取るのはドイツにいた幼少のころに学んだ。当時、私はトランペットを習っていたのだが、練習のとき、先生がこと細かに指導する。私が黙って聞いてい ると、「なぜメモを取らないのか」とひどく怒られた。「メモを取らなければ、せっかく教えても、すぐ忘れてしまうだろう」と。――伊藤真

 

編集後記


荘司雅彦さんの素晴らしい方法論はメモから生まれたのですね。


私も荘司雅彦さんを見習って忘れないうちにメモする習慣を身につけます。


ちなみに私はジェット・エースというメモ帳を使っています。鉛筆の収納スペースがあり、鉛筆とペンを別々に持ち歩かなくていいので、非常に重宝しています。


ジェットエース手帳【黒】 A1155

ジェットエース手帳【黒】 A1155