第652冊目 記者になりたい! 池上彰/著
- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08/28
- メディア: 文庫
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目次
第1章 「新聞記者」にあこがれた
第2章 放送局の記者になった
第3章 松江に配属された
第4章 通信部の記者になった
第5章 警視庁担当の記者になった
第6章 災害担当の記者になった
第7章 教育担当の記者になった
第8章 キャスターになってしまった
第9章 「こども向けのニュース」?
第10章 ジャーナリズムについて考えてみよう
文章を短く切り刻んだ
キャスターになった以上、ほかの記者が書いた原稿を読まなければならない。テレビに出るようになる2週間ほど前、空いていたスタジオで、本番さながらに原稿を読んでみた。驚いた。
文章のひとつひとつが長く、息が切れて読み切れないのだ。こんなにもニュース原稿を読みにくいものだったのか。
ぼくは、長くわかりにくい文章を見事に読んでいるアナウンサーの実力に改めて驚嘆した。
しかし、ぼくはアナウンサーではない。アナウンスの基礎的な研修も受けていない。「アナウンス読本」を慌てて買ってきて読んでみたが、とてもできそうにない。
どうするか。読みにくかったら、読みやすいように原稿の方を変えてしまう。
ぼくはニュースデスクとして、ほかの記者が書いた原稿を書き直す権限が与えられていた。これが、記者が書いた原稿を直す権限が与えられていないアナウンサーとは異なる。このデスクとしての特権をフルに行使することにした。長い文章をいくつも分解して、短い文章の積み重ねにしていったのである。
文章が短ければ、息が切れることなく、一息で読み通せる。短文を積み重ねる原稿にしてみたら、意外な発見があった。内容がわかりやすくなったのだ。
長い文章というのは、ひとつの文の中に、いつくもの要素が含まれている。これを短い文章に書き直すと、ひとつの文章にはひとつの内容しか含まれなくなる。これがわかりやすさの秘訣だった。
たとえば、「春の交通安全運動が始まった」という原稿だとしよう。
「人も車も安全に、をスローガンに、きょうから来週の金曜日まで、春の交通安全運動が始まりました」
このスローガンは架空のものだが、こういう原稿は、こう直す。
「きょうから春の交通安全運動が始まりました。今年のスローガンは、人も車も安全に、です。来週金曜日まで行われます」
ひとつの文章が3つになった。短い文章は、それぞれひとつのことを伝えているにすぎない。これが、耳で聞いていてわかりやすいのだ。
あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪
- 作者: NHK放送文化研究所,日本放送協会放送文化研究所=
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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今日の声に出したい言葉
「人生とはおもしろいものです。何か一つを手放したら、それよりずっといいものがやってくるものです」――サマセット・モーム
感想
今日から文章を短く切り刻みます。
私は毎日、ビジネスブックマラソンを読んでいます。土井英司さんが書かれている文章の長さを調べてみると、1文が100字以内に収まっていました。
土井さんのわかりやすい文章をこのためだったのかと驚嘆しました。「文章はつなぐより切る」を発見した1日でした。
私は2011年1月1日までに文章を短く切り刻むことを習慣化します。
編集後記
今日はあまりの寒さにユニクロのヒートテックを初めて買いました。
うわさに聞いていましたが、これでもかというほど暖かい。
家では暖房なしでも生活できます。
ヒット商品には売れるワケがあるのですね。
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