第634冊目 最小の努力で結果を出す超合格法 荘司雅彦/著

超合格法―最小の努力で結果を出す

超合格法―最小の努力で結果を出す


目次


第1章 単なる「受験勉強」と「合格勉強」の違い
第2章 あなたが今やるべき「合格法」とは?環境整備編
第3章 あなたが今やるべき「合格法」とは?学習実践編
第4章 効率的に「合格」するための最強テクニック集
第5章 試験当日に失敗しないためにやっておくべきこと
第6章 合格をより確実にするためのアイテム選び


たかが基礎、されど基礎
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ところが、この基礎という代物。学習が進むに従い、完全にマスターしたものと過信して軽視してしまう人がたくさんいるのです。軽視してその後の練習を怠ると、1度完全にマスターしても忘れてしまうのが人間です。


軽視したがために忘れてしまう。


これで失敗した人を私は何人も見ています。これが「されど基礎」ということで、本書で最も大切な部分のひとつです。誰しも、一見見ただけで簡単に解けてしまうような問題集を解くのは時間の無駄だと思ってしまいます。


頭の中でスラスラと解答が浮かんでくるほど定着していれば問題はないでしょう。


しかし、その領域まで達していないにもかかわらず、「この程度の基礎問題を解くのは時間の無駄だ」と自分勝手に判断すると、大変なことになることが実に多いのです。


数学や算数の基礎問題練習、法律であれば条文と判例に目を通すこと、などを怠っているとあなたの基礎力は想像以上のスピードでガタガタになってしまいます。


「軽く解ける」と思い込んでいた問題を実際に解いてみたところ、半分も正解できなくて愕然とした、という経験はありませんか?


あなたが、幸いにしてそのような経験のない慎重な性格だったとしても、基礎に関しては慎重になり過ぎるということはまずありません。基礎問題を見ただけでスラスラ答えが出てきて全て正解であればロスタイムはほとんどありませんし、仮に本格的に解いたとしても勉強を開始する際のウォーミングアップになります。


応用問題で頭が疲れたときの気分転換として基礎問題を解けば、かえって全体のべんきょうにとってプラスになります。


ですから、入学試験でも資格試験でも、学習進捗度によってかける時間は異なっときますが、必ず日々のノルマに基礎練習を入れておくことを強くお勧めします。


あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪


今日の声に出したいコトバ


東大の法学部を卒業して、7年間伊藤塾で司法試験の勉強をしても受からなかった塾生がいました。彼は結局、試験を断念して法律の勉強から離れます。


それで2年間、彼は社会人をやり、それでも「やはり法律の世界で仕事をしたい」と考え、うちの塾にゼロから再入門したのです。


結果、1年間勉強したら、アッサリと試験に合格できました。


一体どうしてこういう結果になったかといえば、彼は再入学してからの1年間、基礎の勉強ばかり徹底してくり返したのです。


もともと彼は東大法学部で学んでいましたから、それまでの7年間は、「自分はもう初歩的な勉強はしなくていい」と中級以上の勉強をしていました。その方針をガラリと変えたら、見事に合格できたわけです。――伊藤真


感想


荘司雅彦さんが本書で最も大切な部分のひとつという基礎力の強化。43ページの図解で紹介されている、「完全に理解していても、毎日一定の時間は基礎問題を解く」は白眉。


超合格法―最小の努力で結果を出す

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