第545冊目 声と言葉の教科書 勝てる日本語、勝てる話し方 福沢朗/著

声と言葉の教科書 勝てる日本語!勝てる話し方!

声と言葉の教科書 勝てる日本語!勝てる話し方!

目次


第1章 声は心の震えである(赤ちゃんの伝達能力をとりもどす
「心の震え」をこめて ほか)
第2章 伝達能力を高める秘訣(伝達能力向上の三つの処方箋
緊張感をほぐす「グーパーマッハ」 ほか)
第3章 勝てる日本語、勝てる話し方(おすすめの日本語
耳障りなコトバ ほか)
第4章 勝てるコミュニケーション術(会話>手紙>メール
自分のポジションを見極める ほか)
第5章 声をよくする「とっておき」訓練法(本当の自分の声
いい声を出すための体感覚 ほか)


いい声を出すための体感覚
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よい発声をするためには、緊張をほぐして体の力を抜くことが大前提になります。人間の体は、声帯、頭部、胸部のそれぞれが震えあう楽器ですので、体に余分な力が入っていると声がうまく共鳴しません。共鳴しないと大きくてよく通る声は出せないのです。


発声練習は仰向けに寝た状態でするのが1番いのです。人は横になって寝ているときには体に力が入っていません。俳優養成学校やアナウンサーの研修でも、発声練習はまず仰向けに寝ておこなっています。仰向けに寝て「あーっ」と言うと、立った状態よりも通りのよい声が出るはずです。そうやって体の力が抜けた状態と、その状態でどのくらい声が出るのかを自分なりにつかんでください。頭部や上半身がを出すときにこんなに響いているのだということを認識するためには、布団の上よりもフローリングの床で試すのがいいでしょう。


寝た状態の発声練習をある程度したら、次に立った状態の訓練に移ります。まず体の緊張をほぐしてから上半身を前に傾けて、首や肩の力を抜いて頭部と腕をダラーンとさせましょう。そのまま首や肩に余分な力を入れないようにしながらゆっくりと上半身を起こしてください。起き上がりましたか? これが上半身の力を抜いて立った状態です。くれぐれも上半身に力を入れないように注意してください。


緊張がほぐれて体の力が抜けたら、次はノドを開きます。「ノドを開く」といっても、べつにメスを入れて切開するわけではありませんからご安心ください。ノドを締めていない状態にすることを「ノドを開く」と言います。肺から押し出された息が気管を通って口から出るときに、どこも締まった状態にならないで1本の管をすーっと通って出てくる感じです。気管が「土管のようになる」と表現する人もいます。とにかく、肺から口まで1本の管がすーっと通っているというイメージを持っていただきたい。


あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪




今日の名言


僕が皆に話すのは、先のことを思い悩むな、ということ。それよりも、『今、精一杯に考えているか、努力をしているか』。精一杯といったら、本当に精一杯で す。というのも、60歳の僕が感じる一日の密度と、20代の社員が感じる密度は明らかに違います。20代ですと、自分の人生はまだ60年続くと思っていま すから、一生懸命に取り組む必死さは薄くなりがちです。60代で感じる密度を、20代で感じるのか30代か40代かで充実度は変わってくる。もっと目一杯 に努力して、内容の濃い働き方・生き方をした方がいい、と話しますね」――高田明


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