第533冊目 魔法の営業プレゼン術 なぜか、お客様が喜んで契約してくれる 「欲しい」モチベーションが不思議とアップ! 吉野真由美/著



「1秒、2秒の法則」で、絶妙な間を作る
Download


間が良い人、間が悪い人、っていますよね。同じ話をしているのに、間が良い人は非常に印象深く話しますが、そうでない人は、いったい何を言っているのかさっぱりわからなかったりします。


間がなければ、「間抜け」ともいいますし、「間が悪い」「間違い」という言葉もあります。


「間」とは、いったい何なのでしょうか?


天性のもので、後天的には身につかないもの?


いえいえ、そんなことはありません。


私は「間」を科学しました!


これも多数のプレゼンの現場を観察してきた成果です。


まず、間の悪い話し方とは、こういう話し方です。


立て板ち水のごとく、切れ目なくどこまでも続きます。間を置かず、たいした強弱もなく、延々と続く話し方です。いつしか聞いているほうは、まぶたが重くなる、もしくはほかのことを考えてしまいがちです。


では、どうしたらいいのか?


誰でも、話の中で、「これが言いたい!」「これを伝えたい!」という内容があるかと思います。キーフレーズと呼ばれる言葉です。


一番言いたいことを言う、そのちょっと前に、1秒間のサイレントを入れる、というのが間なのです。


人というものはおもろしいもので、延々と続くと、耳をふさぎたくなりますが、突然静かになると、逆に耳をすませてしまうのです。これを「サイレント方式」といいます。


つまり、間の良い話し方とは、1秒のサイレントで注目を集めた上で、自分が一番言いたいことを言う、ということだったのです。


これは1秒が最適です。2秒だと長すぎて、まどろっこしい印象になってしまいます。


注目のための1秒のサイレント、と覚えておいてください。


こんな感じです。


「このプロジェクトの1番の特徴は、(1秒の間)御社のブランド化に役立つ、ということです」


この話し方によって、1番言いたいことがきちんと伝わり、相手に理解してもらいやすくなるのです。


また、もうひとつ、間の悪さの改善法についても、説明しておきます。


先述のとおり、つくづく嫌気がさす話し方とは、延々と続く話だと申し上げました。


人はひとつの話の内容をきちんと理解し、腑に落ちるのに、わずかに時間を要します。ですから、ひとつの話を理解してもらったのを確認してから、次の話をする、これが良い間の取り方です。


間違っても、営業やプレゼンの場で矢継ぎ早に話し手はいけません。これをやると、今の話が理解されていないうちに、次の話、とってしまい、自分が話し終わったときには、誰にも何ひとつ理解されていない、ということが実際に起こるのです。


「なんか一生懸命、話してらっしゃったなぁ、でも、何かいいたかったんだろう……?」


こんな感じです。


これを防ぐ、良い話し方があります。さいほどのキーワードの直前に1秒の間を入れるのと合わせて、私は「1秒、2秒の法則」と名づけました。


ひとつの文章を言い終わったあと、きちんと確実に2秒黙る、ということなのです。


この2秒とは、人が理解し腑に落ちるのに必要な時間です。2秒与えると、多くの場合、目の前の人はうなずきます。もしくは、「あ〜はい、そうですねぇ」など、あいづちを打つこともあるでしょう。


2秒、時間を与え、相手の反応を待ってから、次の文章を話す、これが影響力強く、印象深く、きちんと理解してもらいながら、話を進める重要なポイントなのです。


あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪


NHK日本語発音アクセント辞典 新版

NHK日本語発音アクセント辞典 新版


今日の名言


やりたい事があるなら先延ばししてはいけない。やりたいと思ったときが「すべきとき」なんです。――大前研一


目次


1章 営業で勝つプレゼンには「型」がある!
2章 価格交渉の成功法則
3章 営業交渉で大きく勝つ!駆け引きのテクニック
4章 5つの反論パターンを確実につぶす!
5章 交渉で絶対負けない「話し方」
付録 成功する「パワーポイント」の作り方