第５１７冊目 伊藤真の「３分」力！ 伊藤真／著

伊藤真の「３分」力！

３分用の手帳術

「あいつは空気が読めない……」

たしかに、周囲に迷惑をかけない。TPOをわきまえるといったことは重要です。でも、自分がやりたいこと、自分のためになくことに取り組んでいて、他人の迷惑にもならないのなら、「誰に迷惑を言われても構うものか！」というくらいの強い意志も必要なのではないでしょうか。

今からお話しするのは、そんな気持ちで、他人に眉をひそめられながらも「３分の努力」を続けた人の例です。

学校では授業ごとに教室が変わる場合が多い。その学生は授業から授業への移動の際はもちろん、キャンパスの中でも、常にその日に覚えたいことを書いた単語カードを見ながら歩いていました。

普通の学生は教室から移動するとき、大抵、友人とワイワイしゃべりながら移動します。そんな中、一人ブツブツつぶやきながら歩くわけですから、まわりからは「変わり者だ」という扱いです。

しかし、彼は一切、気にしませんでした。もし移動の間に、覚えるべきポイントを２つでも３つでも身につけることができればしめたのも。教室の移動が１日３回あるとすれば、学校に通っている間中、１日３回の機会を損失しているようなものです。

彼はそのロスを避けるために、また「自分の将来の人生は自分でつくる」と考えているので、周囲の視線などものともしなかったのです。

そして、その積み重ねがあったために、司法試験に見事に合格。現在は弁護士として立派に活躍しています。彼は１日の中で無駄ち過ぎてしまっているわずかな時間を上手に利用することで、人生を大きく変えたのです。

別に「人から変に思われることをやれ」と言いたいわけではありません。彼の方法は司法試験でなくても、英語の勉強、昇進試験や社内試験の準備など、何でも応用できるでしょう。

たとえば毎朝、駅で乗り換えの電車を待っているわずかな時間、あなたは何をしていますか?

仕事の切れ目や移動の時間、待ち時間で何ができるかを常に考えておく、営業マンなら、取引先を行き来する時間が使えます。

おすすめしたいのは「３分用手帳術」です。

これは、「３分あいたらやるべきこと」を手帳に書き込んでおく方法です。たとえば、英語の勉強中ならば、暗記したい単語などを書き込んでおき、スキマ時間に使うのです。携帯電話のメモ機能を利用してもいいかもしれません。

これを持って歩いていれば、そのわずかな時間が「記憶の時間」として活用できます。覚えるべきことを書きとめておき、それを確認する。

「ちょっとした３分」は、私たちの生活にたくさんあふれています。

朝、目覚めてからベッドを離れるまでの時間、会社や学校までのバスを待つ時間、電車でウトウトしている時間、昼休みにコーヒーを飲んでいる時間……そんなちょっとしたスキマ時間を利用すれば、驚くほどのたくさんのことができるのです。

仕事の準備、勉強、気分転換、打ち合わせ、食事だってできるかもしれません。大切なのはまず、３分という時間を明確に意識することです。

スキマ時間で構いません。意識して「３分」をつくり出し、それを自分のために有効に利用する。

あなたも３分の積み重ねの威力を、ぜひ実感してみてください。

あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪

シンワ測定 砂時計 3分計 メタリック 70304

今日の名言

「できればいいな」と思うのと、「何が何でもやってやる」と思うのとでは、天と地の差がある。――アンソニー・ロビンズ

今日の感想

こんにちは、ソンリッサです。

本日の一冊は、伊藤塾として有名でカリスマ塾長として熱烈の支持を集めている伊藤真さんによる一冊。

著者は、「人生は、３分で決まる」と言っています。「寝る前の３分暗記」「頭の３分体操」「黄金の３分」など、３分間の時間の使い方を説明しています。

成果を出している人の秘密を知りたい方は、ぜひ一読してみてください。

目次

はじめに　あなたの「将来のすべて」は、この「３分」で決まる！
１章　「仕事ができる」「勉強が進む」―たった３分のすごい効果！“考えられないスピード”で進み始める！
２章　「朝の３分」「爆発的な力が出る３分」…あなたはこの時間帯をどう活かすか―「効率がいい人」ほどラクに成果を出す
３章　この「濃密な時間」づくり―今日１日が抜群に楽しくなる
４章　「いつもタイミングがいい人」は何を考えて動いているか―人間関係がうまくいくための絶対条件
５章　なぜ伊藤塾の「教え」で、こんなに結果が出せるのか？―自分の未来を切り開く「一番簡単で確実な方法」

伊藤真の「３分」力！