第５０３冊目 信念をつらぬく 私はやる Ｂ．スイートランド／著 桑名一央／訳

信念をつらぬく　新装版

自己暗示について

われわれは今日は、催眠術についていろいろなことを聞いている。この催眠術については、長い間間違った情報が伝えられてきたが、徐々に正しい情報にとって代わられつつある。

「私は催眠術にかかったことなどありません」と自慢げに言う人も大勢いるが、それは単に次の二つのことの一つを意味しているにすぎない。そういう人は、催眠術にかけられるのを自分自身に許そうとしなかったのか、催眠術をかける人が言っていることに精神を集中する力が欠けていたか、どちらかである。

ごく簡単に言うならば、催眠術は暗示の法則を応用したものである。かける人か暗示を与え、かけられる人がそれを受けて、それに従って行動するのである。

われわれ誰もがたえず暗示をかけているのだが、催眠療法家として知られている人はわずかである。もし暗示をかけられる人が、かける人のことを信頼していたとしたら、その人は意識的せよ無意識的にせよ、その暗示にしたがって行動するであろう。

自己暗示についてもよく論じられてはいるが、あまり理解されていない。人は、実際に自分に暗示をかけるためには、特別の精神をもっていなければならないと考えているようである。ところが、だれもたえず自己暗示による影響を受けているいとうことは、いっこうに気づいていないのである。

あなたは「失敗することはわかっている」という考えを持つたびに、自己暗示の原理を働かせているのだ。あなたを失敗させるようなことを考え、そのようなことをするように、あなたは潜在意識を文字どおり教育している。あなたが「それをすることができるきはわかっている」という考えを持つ時には、あなたは自己暗示の原理によって潜在意識に、あなたを成功に導く指示を与えているのである。

「私は健全で建設的に考える立派な精神的能力を持っているのだ。私の意識に流れこむ考えは、積極的で実際的な考えなのだ」

ただこれを一度や二度言うことで結果を期待してはいけない。あなたは、これまでの生涯にわたりずっとあなたについてまわった姿勢を正そうとしているのだ、ということをよく覚えておかなければならない。

潜在意識は決して眠らないのだから、そのような言葉をベッドに入る直前に、いつも数回くり返すのだ。そうすれば、潜在意識は一晩中それを保持し続けるようになる。朝になって目がさめたら、また何回もそれをくり返すのである。日中でも、思い出したら常にそれを口にすることだ。あなたの考えに大きな変化を起こることに気づくのに、そう長くかからないであろう。そして、あなたの無能感は消えはじめているだろう。

あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪

信念の魔術

今日の名言

「人びとの行動は、彼らの考えの最もよい説明者である」――ジョン・ロック

今日の感想

こんにちは、ソンリッサです。

本日の一冊は、臨床心理学者として大学で教えていたＢ．スイートランド
による自己啓発書。

「東大家庭教師が教えるシリーズ」の吉永賢一さんが、１０００回読みした本でもあります。

最近の自己啓発書にものたりない人は、ぜひ読んでみて下さい。

目次

成功は旅である
あなたの旅の地図づくり
旅立つための準備
用意はできた―さあ出発だ！
第一のステーション―幸福！
第二のステーション―熱意！
第三のステーション―楽しい不満
第四のステーション―行動！
第五のステーション―連続性
第六のステーション―構成要素
第七のステーション―分解と統合
第八のステーション―大と小
第九のステーション―生活の新しい基準
第十のステーション―新しい生活のパターン
第十一のステーション―優雅に金持ちになる法
第十二のステーション―あなたの最初の高原
新しい道しるべ
過去・現在・未来
心があなたを富める者にすることができる理由
特別の目標のための特別の方式

信念をつらぬく　新装版