第363冊目 崖っぷちから始めたシングルマザーの税理士合格記 羽和子/著

シングルマザーの税理士合格記

シングルマザーの税理士合格記

  • 事務所が受験生を歓迎しない理由

所長税理士の考え方によっては、スタッフが税理士試験に合格することを歓迎しない場合もあります。なぜなら、合格後の待遇面や、独立開業によりスタッフの流動化を懸念するからです。場合によってはその新米税理士が、スタッフどころか顧客までも連れて行ってしまう恐れもあります。こうした状況は、事務所経営者としても非常に悩ましいことなのです。


このように、税理士事務所は必ずしも受験生を歓迎していません。そのため、職場においては仕事と勉強の線引きをきちんとする意識をもたないと、周囲のスタッフと摩擦をおこしてしまいかねないのです。


仕事中は仕事に専念し、勉強は自分のプライベートな時間で行うこと。それは「事務所勤務受験生」にとっては基本中の基本なのです。


資格試験は参加するだけでは意味がありません。合格してこそ意義があるのです。そのことはどうか忘れないでください。

  • 採用で重視した4つのこと

実際にスタッフの採用できたのは、それから1年後に事務所を移転したときでした。これまで数々の採用面接を受けてきた私が、今度はスタッフを採用する立場になったのですから不思議なものです。実際に面接をする立場になってみると、次々と驚くべきことを経験します。たとえば、連絡もなキャンセルする人もいましたし、約束の時間より30分も早く来る人もいました。こうしたさまざまな人たちを面接しながら私が重視した採用のポイントは、次の4つです。

  1. 仕事の目的がはっきりしていること
  2. 留守番役としての力量があること
  3. 簿記2級以上の資格と、コンピューターの操作能力があること
  4. 私と波長が合うこと

プロローグ 24歳でシングルマザーに。崖っぷちからよみがえり、税理士を目指す
1 「子育て」「仕事」「受験勉強」の“三足のわらじ”で再出発!
2 勉強しながら、働きながらでも子どもを育てる時間は作れる
3 どんなに忙しくても、時間を確保して勉強するコツ、教えます
4 「コネなし」「人脈ゼロ」の独立開業でも仕事は見つかる!
5 自分の事務所を建てたら、仕事がどんどん広がった!

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