第330冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる 自己演出で作るパーソナルブランド /江木園貴/〔著〕


日本のブランドが、ルイ・ヴィトンのような欧米ブランドに匹敵できない理由は、社長を含めた社員全員が「自分たちがブランドの体現者である」という自覚が足りないからなのです。自社ブランドをブランドたらしめるのは、商品でもなく、広告でもなく、まず、代表者から従業員までが、自社のスポークスマンであると認識することだといえます。


人は、「自分をきちんと見せたい」という意識のある人と、意識のない人に分かれます。意識がある人は、どんな場面に出ても失敗がないものです。それはいつも周囲に気を遣い緊張して振る舞うことではありません。自分が相手の目にどう映るかに対して、常に意識的に過ごせる人のことです。


「品格のある女性は贅肉をつけない」板東眞理子


「装いは人のため」なのだと自覚しましょう。


感じのよい話し方の第一歩は、まず相手の目を見て話すことです。


相手の名前を呼ぶ行為は、まさに「あなたに話しかけているのですよ」というアピールになりますから、名刺交換の際には、必ず「○○さんですね」と、声に出して呼びかけましょうか


私は新入社員のセミナーで、必ず「同僚のなかに仲間を見つけなさい」ということと、「仲間や上司のなかで、ロール・モデル(特定の役割で模範となる人)を見つけなさい」と指導しています。


話し方の態度の「相槌を打つ」の項目でも触れましたが、大きく頷きながら話を聞くことは、「あなたを受け入れています」という意志の表れとなり、相手に「懐の深い人だ」とかんじさせることができます。


自分の話し方を知るために、自分の声を録音して聞いてみるのと同様に、自分かどういう姿で相手に見えるのか、ビデオ撮影してチェックしてみることは、いい勉強になります。私のスピーチ・トレーニングでは必ずやっているプログラムです。


ワイシャツだと1年に、最低9〜12枚、ネクタイだと18本以上必要です。


男性は、通勤着として最低でもスーツはシーズンごとに4、5着は持っていただきたいものです。毎日同じものを着続けているのは、生地を傷めて消耗を早めますし、メンテナンスも十分にできません。できれば1日着たら4日は休ませるのか理想的です。


男性の着こなしのポイントは、「清潔感」です。いくら高いスーツを着ていても、裾がそころびていたり、ひげをそり残していては、台なしです。着ている自分を清潔に保ち、自分のポジジョン、業種・業態と役職に会っているか、サイズが合っているかなど、男性でも出かける前は全身を鏡に映し、全体を客観的に確認してください。


スーツなどセットで着る者は、一緒に収納しますが、それをかけるハンガーにも気を配りましょう。いいハンガーは、シワになりにくく、洋服の型崩れを防ぎます。好かれるファッションをするには、保管も大事な要素です。


第一章 第一印象は3メートルと30秒で決まる
第二章 いい話し方、悪い話し方
第三章 人をひきつける立ち居振る舞い、嫌われる立ち居振る舞い
第四章 好かれるファッション、嫌われるファッション
第五章 実践!「江木式スマイル」のつくり方と活用法
第六章 一瞬dr決める、自分の演出の仕方