第322冊目 ユダヤ商法 革装版 /M.トケイヤー 加瀬 英明

ユダヤ商法

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自分の声を聞け
そして、「聞け」というのは、なにも他人の意見ばかりではない。自分の声を聞くということも、効果的な働きをする場合がある。

たとえば、ユダヤ人の学校では、暗記をする時には、必ず朗読しなければならないとされる。眼によりも、耳を通したほうが、2倍、頭の中に刻みこまれるから、大きな効果がある。


声が出すのは、自分に話しかけることである。声を堂々と出すことは、精神にも思いがけないほど、良い作用をもたらすのてある。


『タムルード』は、【聖典を音読しない者と、賢者の言葉をメロディをつけて朗読しない者はよくない】と戒めている。今日でも、イェシバ(神学校)では、何百人もの学生が聖典を読む際、節回しをつけて歌うように呟くように声を出して読み、暗記しようとひたすら努めている。


とくころで、暗記というと、今日ではきわめて評判が悪いが、暗記は、ユダヤの教育の重要な柱の一つである。とくに少年期において、暗記は教育における重要な手段であり、基礎学力をつける。教育の一つを建造物にたとえるとすれば、暗記はその土台となっているのである。


というのは、人の力といえば、記憶以外に何もない。暗記はしっかりと記憶することの大切さを教えることになる。


今日では、知識や情報の変化が激しくなったために、古典とともに、暗記を軽くみるようになった。『タムルード』は、【暗記するほど、学力をつけるのに有効な手段はない】と説いている。


しかし、古代においても現代においても、暗記が教育の基礎であることにはいささかの変わりもない。そして、暗記をする場合は、音読が一番効果的なのである。

序 章 ユダヤ五〇〇〇年「成功の秘訣」
ユダヤ商法第一戒 「正直であれ」
ユダヤ商法第二戒 「好機をとらえろ」
ユダヤ商法第三戒 「生涯にわたって学べ」
ユダヤ商法第四戒 「時間を貴べ」
ユダヤ商法第五戒 「笑え」
ユダヤ商法第六戒 「使命感をもて」
ユダヤ商法第七戒 「過去から学べ」
ユダヤ商法第八戒 「話す倍聞け」
ユダヤ商法第九戒 「弱者に施せ」
ユダヤ商法第十戒 「家族を大切にせよ」

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