第293冊目 ラジオは脳にきく 頭脳を鍛える生活習慣術 /板倉徹/著

ラジオは脳にきく―頭脳を鍛える生活習慣術

ラジオは脳にきく―頭脳を鍛える生活習慣術

生活の中で、想像力が奪われると、脳は活性化しない。

ケータイやワープロなど便利になった生活が、脳を退化させている。

ラジオを聴く習慣を持つことが脳を活性化する。

音声による情報は想像力を使わせることで、脳の前頭前野の働きを活発にする。

音読は脳を活性化させると述べたが、黙読するよりは斉藤孝さんの「声に出して読みたい日本語」ではないが、音読するほうが脳の活性化される範囲が大きくなることが明らかになっている。

東北大学川島隆太教授の研究によると、目を閉じて考え事をしているときは、案外脳は活動しておらず、黙読しているときは、視覚情報の入る後頭葉以外には前頭前野の言語を扱う部分が中心に活動している。ところが、音読すると脳全体が活性化することが示されている。

脳は、そこに書かれている文字を見て、理解して意味あるものにしたうえで、音声に変換して自分の声として発声する、という複雑なプロセスを処理しなければならない。おまけに、自分の声が耳から入ってくるので聴覚野まで刺激される。黙読よりもはるかに脳全体が活性化するというわけだ。

好きな文章、気に入った文章があれば声に出して読んでみる。それでいいと思う。

落語の世界は、聞き手からすればイマジネーションの宝庫といえるだろう。演じ手がうまければうまいほど、聞き手の私たちはその世界へ自然に連れて行かれる。

私はいつも、一日の最後は落語のCDを聴きながら眠りにつくことにしている。

私が講演会でおすすめしているのは、『朝日新聞』でいえば「天声人語」にあたるような、各新聞のコラムを読むことだ。それほど長くないし、何をいいたいかもわかりやすい。声を出して読むにはちょうどいい材料だと思う。

序章 現代型生活と脳機能低下
第1章 ラジオで脳を鍛える
第2章 読書で脳を鍛える
第3章 「活発な生活」で脳を鍛える
第4章 記憶の秘密と記憶力の鍛錬
第5章 左右の脳をバランスよく鍛える
さいごに 究極の「脳を鍛える日常生活」

ラジオは脳にきく―頭脳を鍛える生活習慣術

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