第289冊目 トラブルとクレームに勝つプロの交渉術 20のケースから学ぶ問題解決の手法 /須田清/編

トラブルとクレームに勝つ プロの交渉術

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交渉・話し合いの要旨として、常に言われることは、「相手の身になって考えよ」ということです。これは、最も大切なことですが、実は最も難しいことでもあります。しかし、このことを抜きにしては交渉・話し合いが実りあるものとして終結はありえません。

言うは易く、行うは困難です。

まずは共通の話題を見つけること、スタートが楽になる。プライバシーにかかわることは、親しくるなまでは避ける。

装身具にも配慮が必要です。アクセサリーやハンカチ、バックといったものまで、とにかく清潔感を大切にしなければなりません。

香水などで、心理的に「快」となるような臭気を出すことは悪いことではありません。ただし、これにも限度があります。あまりに香水がきつすぎるのも控えるべきです。

臭いというものは、自分では悲しいくらい意外と気がつかないものです。ところが相手はものすごく気になるのです。

鼻毛は自分ではわかりませんが、交渉・話し合いの相手方にすると大変気になるものです。鏡をよく見てチェックしておきましょう。

お互いほぼ同じ高さで面談するはずですから、目線をどこに置くかは大切なポイントです。できるかぎり、相手の目を見て話すべきでしょう。しかし、にらみつけるよな目線であっては逆効果です。目線と高さと目線の強さの区別は難しいところです。

「聞くことは金、話すことは銀」


一方的に、自分の意見を立て板の水のごとくまくし立てて話す人がいます。演説会ならまだしも、両当事者か交渉・話しあう場においては、独演会になることは害であって益なしです。聞く立場にになって考えれば、苦痛以外の何ものでもありません。

もうひとつ忘れてはならないことが、人の話の腰を折ると言うことです。よく誰かが話し始めたときに、その話の最後まで聞かないで途中でさえぎる人がいます。頭の回転がはやい人に多くみられる傾向があります。それは、相手が何を言おうとしているのかわかってしまうからです。しかし、これは大変失礼なことです。

ビジネスの場合には、どちちからの会社の会議室が原則。相手によって喫茶店や衆人環境の場所を選択する。

第1章 交渉の実際・問題解決の手法を学ぶ20のケース-論理的思考をベースに解決策と応用力を身につける(ライバル会社からのクレームに対応する交渉術-引き抜いた社員が顧客名簿を持ちだしてきたら?
お客様からの不当なクレームに対応する交渉術-誠意をもって対応しているのに、悪徳業者にされる?
反対派と呼ばれる人たちを納得させる交渉術-マンション建築反対派には、事前の根回しをしっかりと?
タイミングを逸しないための「終わらせ方」-取引先の未払い代金を、どうすれば早く回収できるか? ほか)
第2章 交渉の限界・第三者による紛争解決-交渉が決裂した際の、いい弁護士の見わけ方から裁判手続きまで(交渉が決裂したあとにとるべき行動-注意しなくてはいけない法的資格
弁護士の活用-弁護士の探し方と怖くない弁護士費用
弁護士の面会と時間の委任の方法-いい弁護士の見わけ方
裁判所の活用-調停から裁判手続きの手順)

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