第288冊目 予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 ダン・アリエリー/著 熊谷淳子/訳

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

セックスに関しては、女よりも男のほうが配線がずっと単純。

性的に興奮していない状態では、自分が興奮したらどんなふうになってしまうのか理解していないことが浮き彫りになった。

性教育は、生殖器官の生理学や生物学より、性的興奮にとなもう感情にどう対処するかという点にもっと焦点をあてるべきだ。

10代の若者がひとりで運転しているときに事故にあう確率は、大人より40%高い。ところが、車にもうひとり10代の若者が乗っていると、この値は2倍に跳ね上がる。3人目の若者がいれば、さらに倍増する。

私の感触では、すべての人が自分の先延ばしの傾向を理解しているわけではなく、また、先延ばしの傾向を自覚している人でも、問題を完全に理解しているわけではないからだ。そう、人間は自分に締め切りを課すことがあるが、それが最高の成果を得られる締め切りとはかぎらない。

高圧的な「外からの声」が命令をくだせば、ほとんどの人が気をつけの姿勢になるということだ。

最高の成績を収めたのは、わたしが締め切りを設定した学生たち――わたしが「親」のように命令した学生たちだ。

相対性の真相-なぜあらゆるものはそうであってはならないものまで相対的なのか
需要と供給の誤謬-なぜ真珠の値段はそしてあらゆるものの値段は定まっていないのか
ゼロコストのコスト-なぜ何も払わないのに払いすぎになるのか
社会規範のコスト-なぜ楽しみでやっていたことが、報酬をもらったとたん楽しくなくなるのか
性的興奮の影響-なぜ情熱はわたしたちが思っている以上に熱いのか
先延ばしの問題と自制心-なぜ自分のしたいことを自分にさせることができないのか
高価な所有意識-なぜ自分の持っているものを過大評価するのか
扉をあけておく-なぜ選択の自由のせいで本来の目的からそれてしまうのか
予測の効果-なぜ心は予測したとおりのものを手に入れるのか
価格の力-なぜ一セントのアスピリンにできないことが五〇セントのアスピリンならできるのか〔ほか〕

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

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