第281冊目 最強のプレゼンテーション 脳を攻略! /吉田たかよし/著

脳を攻略!最強のプレゼンテーション (PHPビジネス新書 56)

脳を攻略!最強のプレゼンテーション (PHPビジネス新書 56)

天才的だといわれる詐欺師は、ウソ発見器にかけても反応がでないそうです。自分のウソを信じ込んでいて、脳全体がそれに従った働きや反応をするので、相手もつい騙されてしまうのでしょう。

肝に銘じていただきたいのは、「プレゼンは最初の3分で勝負が決まる」ということです。

リハーサルは、人前で行うことが大事です。冒頭の3分で「負け」が決まってしまってはどうしようもないですから、その3分にだけ絞って、何度も何度もやってみるほうが効果的です。

人は見た目が9割」という本が話題になりましたが、実際、見た目の印象は大きいと当時から痛感していました。

私は、「話した内容の8割は忘れられる」と考えて臨むのがちょうどよいと考えています。

人間の記憶は繰り返し聞くと覚えてしまう。

プロ野球チームも、ジャイアンツ、タイガース、カープなど、どれも印象を決めるうえで最も重要な一音目はア段からはじまっています。やはり音の明るさから、自然とそういう方向に決まってくるのではないでしょうか。

シンガーソングライターのユーミンとこと松任谷由実さんは「松任谷正隆さんと結婚したのは、半分は名字目当て」と公言されています。

アナウンサーなどの話し方について訓練を受けた人とそうでない人を比較して、一番差がでるのは「間」の取り方です。

NHKアナウンス室から指導されたのは、次のような体操です。
まず、「い、う、い、う」といいながら、口を左右に広げたりすぼめたりを30回、繰り返します。口の周りに輪状に広がる口輪筋などをほぐす効果があります。

すでにお話ししたように、プレゼンでは最初の3分が肝心です。これから何が始まるんだろうと興味を引きつけて、ドーンと最初のフレーズをぶつけるためにも、「ため」の部分はとても重用ですね。

プレゼンに限らず、自分の話し方の欠点を知るには、録音してみるのが一番です。

「間」を取りたいシーンでは、具体的に数字をカウントすることをおすすめします。プレゼンのような場では、一・二・三と数えながら、「間」をコントロールする訓練をしておくといいでしょう。

「カメラ目線」で語るときに視線をはずすように心がけるのは、人前で話すプロの世界では当然のセオリーです。

アナウンサーの新人研修でも、ニュースを読むときにはセンテンスが終わって「。(句点)」がきたら、いったん下を見ろと教えられました。そのほうが自然で安心感があるんですね。

NHKではよく、「カメラの向こうに自分が知っている人がいると思って話せ」と指導を受けました。家族や友人、恋人など、対象は人によってさまざまですが、「不特定多数の人に漠然と話すのではなく、具体的な個人を想定して語りなさい」というのです。

アナウンサーが最初に指導されるテクニックですが、肛門をぎゅっと締めると、不思議なことに喉頭周囲筋群から無駄な力だ抜けます。

序章 聞き手の「脳」を攻略せよ!
第1章 「扁桃体」を攻略して第一印象を決めろ!
第2章 「海馬」に効くキーワードで記憶に残せ!
第3章 「大脳辺縁系」に訴える右脳言語を使え!
第4章 「視覚連合野」を視線と図解で攻略せよ!
第5章 「A10神経」を刺激する欲望に火をつけろ!
第6章 「側頭葉」にピンとくる言語表現をねらえ!
第7章 「前頭前野」を疑似会話で活性化せよ!
第8章 「視床下部」を攻略してあがり症を撃退!

脳を攻略!最強のプレゼンテーション (PHPビジネス新書 56)

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