第253冊目 レバレッジ・マネジメント 少ない労力で大きな成果をあげる経営戦略 著者/訳者名 本田直之/著

「もし社員全員が、指導力と野心を兼ね備えた優秀な起業家だとしたら、簡単な作業をする役がだれもいなくなってしまう」パコ・ムーロ

私がいつも面接でしているのは、「他には?」という問いを繰り返すことだ。
たとえば、こちらが「あなたの欠点は?」と質問したときに、面接者は数個の答えを用意しているだろう。そういった答えは本音だはない場合があるので、「他には?」を何回も繰り返して、用意している以上の欠点を言わせてみる。そうするとだんだん本音が見えてくる。

多くの経営者は「面接のやり方なんて知っている」と言うが、実は思い込みだったり、うわべだけの理解にすぎない。

俯瞰逆算思考とは、まず地図を見て現在地と目的地を確認し、「このルートで行くのが一番近い」ということを考えたうえで、スタートすること。つまり、ゴール、すなわち時間軸の長いところから見て、決めていく。そして、短期に落とし込んでいくので、長期視野といってもいいだろう。

俯瞰逆算思考するには、やることが明確になっていなければいけないし、そこに到達するまでの道のりをはっきりさせなければならない。スケジュールどおりにたどり着くために、より効率的な行き方を考えることも大切だ。

「自分がやっていることの中で、やらなくてもいいことは何か?」
忙しい経営者こそ、常にこの問いかけをしなくてはならない。

優秀な経営者はまた、「この人の意見は参考になる」と判断すれば、たとえ年下の意見だろうと目下の者のアドバイスだろうと、実際に試してみる素直さを持ち合わせている。

「人は誰しも変わるのは嫌なのです。特に新しいことへのチャレンジは反対します。なぜ反対するのでしょうか? 新しいことは、『経験したことがないこと』だからです。それだけの理由です」小山昇

第1章 経営者のレバレッジ
第2章 戦略のレバレッジ
第3章 営業のレバレッジ
第4章 ブランドのレバレッジ
第5章 仕組み化のレバレッジ
第6章 組織のレバレッジ