第176冊目 マネジメント 課題、責任、実践 上 著者/訳者名 P.F.ドラッカー/著 上田惇生/訳

ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践

ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践

「顧客は誰か」との問いこそ、事業の目的とミッションを定義するうえで、最初に考えるべき最も常用な問いである。

10代の少女にとって、靴の価値はファッションにある。お洒落でなければならない。価値は二の次であって、耐久性などまったく価値がない。ところが数年たって主婦となると、ファッションが絶対ではなくなる。さすがに流行遅れは買わない。しかし探すのは、耐久性、価値、はき心地である。10代の妹には価値のあるものが、姉には価値がない。

目標とは、資源と行動の集中を可能にするものである。したがって、それは網羅的ではなく、めりはりのあるものである。

仕事には、具体的かつ明快にして測定可能な成果、期限、担当が必要である。

目標は絶対のものではない。方向づけである。命令されるものではない。自ら設定するものである。未来を定めるためのものでもない。未来をつくるために、資源とエネルギーを動員するためのものである。

目標間のバランスほど、優秀な企業とそうでない企業をわけるものはない。公式はない。それぞれの 事業が、それぞれのバランスを必要とする。同じ企業でも経済の状態によって異なってくる。バランスは機械的に計れるものてはない。それ自体リスクを伴う重大な決定である。

何もかもできる組織はない。金があっても人がいない。優先順位が必要である。あらゆることを少しずつてがけることは最悪である。いかなる成果もあげられない。間違った優先順位でも、ないよりもしである。

目標は実行に移さなければ目標ではない。夢にすぎない。

序論 マネジメント―ブームから成果へ(マネジメントの登場
マネジメント・ブームの教訓
マネジメントへの挑戦)
第1部 マネジメントの役割(企業の成果
公的サービス機関の成果
仕事を生産的なものにし、人に成果をあげさせる
社会に与えるインパクトの処理と社会への貢献)

ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践

ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践