155冊目 嘘を見破る質問力 反対尋問の手法に学ぶ 著者/訳者名 荘司雅彦/著
- 作者: 荘司雅彦
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/06/19
- メディア: 単行本
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世の中、とかく声の大きな日人の主張が通ってしまいがちです。声の大きな人に対抗するには、「その根拠は何ですか?」と尋ねてみるのが最も効果的です。
わざと欠点を知らせる手法は、自分を信用させることができる。
具体的な事例をあげないハッタリはとても効果的。
法律家の論理は、結論が先にあり、理由はあとづけにすぎない。
「まあ、裁判なんて結論はカンみたいなものでして、それをもっともらしくするために理由があるようなものなのです」民法第一部の米倉教授
相手に情報を引き出すためには、謙虚な姿勢で質問する。
専門家から受けた説明も、後にきちんと検証する。
揉め事に関与してくる専門家は、患者、依頼者、顧客がおらず、当然、金銭的に苦しく、小遣い稼ぎを目的としている場合がすくなくありませんので、ほとんどの場合報酬が相手方から支払われます。
専門家という人種は、プライドが高くて一般人を見下すような人が少なくありません。
一般論に逃げ込もうとしたら、「一般的にはたしかにそうかもしれません。しかし、物事というものはまったく同一ということはありません。私がお聞きしたのは、本件についての先生の見解なのです」
私たちは専門家というものを過大評価してしまう傾向があるのです。
たとえば、相手が医師であれば、「失礼ですが、先生は本件の病状に関して何件ぐらい処置された経験がおありですか?」「ここ1年の間ではどうですか?」というように、経験や経歴に質問の焦点をあてるのです。たいていの場合、「覚えていませんが、4、5回くらいですかねえ……」などとごまかそうとしますが、そういうときは「一番最近で処置した日でも月でも結構ですので、教えてください」と食い下がると、困ってしまう相手がいます。
人間は嘘をつくときに瞳孔が開く
女性と一対一のときには嘘は暴かないほうが賢明 ①新たに攻撃材料を与えるリスクがある②逆に言い負かされるリスクがある③「脅迫の抗弁」を与えてしまうリスクがある
私も、相談室、調停室、法廷で、女性が感情的になって涙を流しながら訴える姿を何度も見てきましたが、とても心揺さぶられるものがあり、到底男には真似のできないものだと痛感しました。
弁護士になりかたのころは、法律相談を受けると相談者の言うことを「そのまま」信じてしまい、あとで痛い目にあうことがありました。相談者の相手方を「何という極悪非道な!」と思っていたら、実は相談者のほうがひどいことをしていた……なんていうことはザラでした。そこで相談をひととおり聴き終えると、疑問点に関していくつか確認の質問を好くようになりました。
第1章 華麗なる芸術、反対尋問
第2章 人間の記憶は実にいいかげん!
第3章 悪意で嘘をついている相手に対して
第4章 女性は男性よりはるかに嘘が上手
第5章 専門家に太刀打ちするためには
第6章 法律家の論理
第7章 嘘の事例とその対処法
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