第146冊目 プロカウンセラーの聞く技術 著者/訳者名 東山紘久/著

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術

プロのカウンセラーの会話が一般の人と会話と違う点は、沈黙と間を多用することです。

人に秘密をもらさないことは、聞き手にはたいへんな負担です。レポーターが元気で毎日を過ごせるのは、秘密を世間に暴露する仕事をしているからです。もし、レポーターが自分が知った秘密を漏洩せずに抱え込んでいると、病気になると思います。

相手が感情を出したときは、こちらは説明をやめ、相手の感情を受け止めていくのです。

「でも」「けど」「しかし」なしの会話は、内容があいまいでな会話でも、はずみがつき、お互いがどこかで満足できるのです。

人間は聞くより話すほうが好きなので、ついつい話したくなる。

聞き上手は、相手の言う内容がどのようなものであろうと、そこには一理あることう認識しています。

カウンセラーは、カウンセリングの場面では寡黙ですが、日常生活では寡黙だとはかぎりません。

上の立場の人が聞き上手になれば、その効果は抜群です。

人間には学びたい本能もありますが、教えたいという気持が強いことも事実です。

子供がゲームに興じているとき、「勉強しなさい」という前に、そのテレビゲームを親自身がしてみることが、子供理解の始まりです。親もゲームにのめりこむほどおもしろければ、子どもの気持がよくわかります。もし、親にとってまったくおもしろくなく、疲れるだけだとすれば、これも子ども理解の近道になるのです。

自分の考えは自分にしか適用できないことが多いものです。ふつうの人は、自分の経験談を話すことが相手の経験値を増すと考えています。これはありがち否定できませんが、実際は話し手が考えているほどの効果はないのです。なぜなら、経験・学習というのは、実地経験しないとわからないことのほうが大きく、自分の体験は、そのときのタイミングや状況にあって、うまくいったことなのです。同じような機会はまずありません。

学生時代ならともかく、社会に出てから知り合い、長続きしている友人関係を観察してみますと、二人の間の経済状態・教養水準、文化的水準かあまりかけ離れていないテースが多いようです

聞き上手は話さない
真剣に聞けるのは、一時間以内
相づちを打つ
相づちの種類は豊かに
相づちはタイミング
避雷針になる
昔の主婦は聞き上手
自分のことは話さない
他人のことはできない
聞かれたことしか話さない〔ほか〕

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