第145冊目 V字回復の経営 2年で会社を変えられますか 著者/訳者名 三枝匡/著

改革リーダーは、はじめからある程度「最悪のシナリオ」を計算しておく。

改革チームの人選と、改革の成功・失敗に決定的な影響を及ぼす。

停滞している状況をその会社の「社内常識」で分類しても、抜本的解決の糸口は見えない。

仮説検証の手法をうまく使えば、分析やシナリオ作りの時間を大幅に短縮することができる。

前向きに進もうとしている人を守るのは改革リーダーの最大の責務である。

計画を組む者、それを実行する者は同じでなければならない。

特定の個人や部署を責めずに、古いシステムの問題点をクールに指摘する。

戦略指針を与えても、その実行をモニターするシステムがなければ戦略は「骨抜き」になる。

改革が「人減らし」だと受け取られてしまうと、改革に対して、社員は防衛的になる。

改革シナリオのプレゼンテーションは、聞き手の表情がわかる少人数を相手に行う

改革シナリオ発表後に意図的な反対行動が現れたら、改革の修羅場に突入する可能性がある。

「気骨の人事」の実現は、企業トップがその改革に本気かどうかの踏み絵になる。

力量に不安のある人材を投入しすぎると、改革のリスク総量と初めから限界を超える可能性がある。

「危ない橋」を中央で迫ってくる不安には、「打つべき手はすべて打った」と腹をくくって自分を支えるしかない。

早期の成功が出たらみんなで目一杯祝う。飲み屋のツケは後でなんかとする。

改革や新戦略を得意になってマスコミにしゃべりすぎない。余計なことは言わない。

改革1年目に現れる劇的な成果の半分以上は、社員の「やる気」の高まりによるものが多い。

社員の「やる気」の高まりによる効果が出ている間に、「仕組みによる強さ」の構築に急ぐ。

早期の成功は、改革抵抗者を解くほぐす最大の武器になる。

プロローグ 不振事業をいかに蘇らせるか
第1章 見せかけの再建
第2章 組織の中で何が起きているか
第3章 改革の糸口となるコンセプトを探す
第4章 組織全体を貫くストーリーをどう組み立てるか
第5章 熱き心で皆を巻き込む
第6章 愚直かつ執拗に実行する
エピローグ 事業変革の成功要因