第22冊目 思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術―現役弁護士が書いた (DO BOOKS) (単行本) 谷原 誠 (著)
思いどおりに他人を動かす交渉・説得の技術―現役弁護士が書いた (DO BOOKS)
- 作者: 谷原誠
- 出版社/メーカー: 同文舘出版
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
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怒鳴ったからと言って交渉を有利に運べるわけではなく、むしろ判断を誤る危険性のほうがが大きいのだ。
「交渉は勝ち負けではなく、ただ、自分の抱えている問題を解決するだけ」
交渉では、決して感情の世界に足を踏み入れてはならない。
交渉においては、外的要因にも注意を払いたい。
交渉においては、交渉が決裂したときに取り得る、別の選択肢を用意しておかなければならない。
「別の選択肢を用意してみく」これは、交渉における鉄則である。
交渉の前にすべきことは、「絶対にノー」という項目を決定しておくこと。
相手の立場に立つと、なすべきことが見えてくる。
「自分が主張すを展開するのは、相手が話すことがなくなってからでよい」
「あなたが、相手の主張や要求を理解したことを相手に伝えること」
「相手が押してくる気に絶対に負けないこと!」
相手の腹を探るのに有効な会話法として、「仮に、○○だったらどうですか?」というものがある。
- 相手の勢いに押し込まれそうになったとき
「あっ、ちょっと一本だけ電話をかけさせてください」
「すみません、お腹壊していて、どうしても我慢できません。トイレに行かせてください」
「ちょっと分からないところかあるのですが。ずんぶん先に戻りますが、この点はどういう意味なのですか?」
「ノー」を「イエス」に変えることはたやすいが、いったん「イエス」と言ってから、あとで「ノー」に変えることはきわめて困難である。
感情の波に押し流されそうになったら沈黙することだ。
弁護士の最初の要求は、一般的に最大限に要求している。
「あなたの努力によって、ついにここまできました。あと少しで合意にこぎ着けられたのに、こんなことで壊れてしまっては、今までの苦労が台なしです」
自分としてはなるべく、期限を設定しないようにすることだ。
自分の期限を相手に悟られないようにすること。
人を説得するとき、注意しなければならないことがある。それは、あなたが相手を説得いているのだということを、相手に悟らせないようにすることだ」
「あなたの言うとおりです。だからこそ〜」
人を説得するときは、対立関係に立つことは避け、ともに問題を解決する立場に立つべきだ。
真実を明らかにすることは重要ではなく、自分の依頼人にとって有利な証言をさせることに最大の関心がある。
- 彼女に二次会に誘いたいとき
1.二次会に行くかどうか、
2.二次会に行くことに前提として、バーにするかカラオケにするか、を考えているとする。
このとき、二次会に行くことを当然の前提として、「さて、じゃあ次はバーにする? それともカラオケ?」と聞いてから、いくかどうかについて考えさせる場合と比較して、二次会に行く確率が高くなる。これは、法廷用語で「誘導尋問」という。本来は前提である。「あなたは二次会にいきますか?」という質問に対して、「はい」という回答があってから、はじめて「では、バーにいきますか? それともカラオケ?」と聞かなければなさないのに、二次会に行くことを当然の前提としている意味で、結論を「誘導」しているのである。