第20冊目  脳が教える! 1つの習慣 (単行本) ロバート・マウラー (著), 本田 直之 (監修), 中西 真雄美 (翻訳)

脳が教える! 1つの習慣

脳が教える! 1つの習慣

うまくいかない人は決まって、「サラリーマンだから時間がない」あるいは、「本田さんのように経営者ではないから人脈づくりは無理です」と、できない理由について「現状を描写」します。
一方、うまくいく人は「サラリーマンで時間がないけど、この条件で、どうしたら新しいことができるだろう?」と自分に対して問いかけています。「現状から俯瞰逆算」して、「制約の中でできくこと」を自分に質問しているのです。

「脳の仕組みを知り、自分のやり方を信じて、行動すればうまくいく」

一歩一歩は小さくても、確実に行動し、習慣にすれば、やがて大きな目標に到達することができる。それを忘れないでほしい。

あなたの脳をプログラミングするもっとも強力な手段の一つが「小さな質問をする」というテクニックだ。

質問を脳を目覚めさせ、喜ばせる。脳は、たとえばからしい質問だろうと奇妙な質問だろうと、質問を受け入れ、じっくり考えるのか好きなのだ。

「小さな質問」をすることで、闘争、闘争反応のスイッチはオフの状態に保たれる。

同じ質問を習慣的に繰り返し、辛抱強く答えを待つ、たったそれだけきき行為で大脳新皮質は活発に動き出す。私はそう考えている。

小さな質問は他のどんな領域でも、創造力を押しつぶす恐怖を静めてくれる。

情報を記憶する海馬は、同じ質問を繰り返されると、かならずそれに取り組むようになる。つまり、独自の方法、独自のスケジュールで、脳は答えを返してくれるのだ。

質問は知的エネルギーを刺激する。それはいい。だが、そきエネルギーが内に秘めた部分をかき乱し、欠点を強調するためにも使われるのだ。

質問を選び、その質問を数日間、あるいは、数週間繰り返しやってみよう。あなたが体験するのは、途方もない命令や腹立ちまぎれの要求で脳が停止した状態ではない。気持ちよく動き出した脳の創造せいの過程だ。

[小さな質問]を実践する
1.まず、いまは脳のプログラムをつくり直している最中で、新しい神経回路ができるまでには時間がかかるものだと、頭にたたき込んでおこう。
2. 数日間あるいは数週間、繰り返し同じ質問をする。質問はなるべく定期的にしよう。
3. もしあなたが自分は不幸だと感じているのにその理由がわからないなら、自分自身にこう問いかけてみよう。
「ぜったいに失敗しないなら、これまでと違うどんなことをやってみようか?」
4.具体的な目標を達成しようとしているなら、毎日、自分自身に問いかけよう。
「目標の達成に向かって私にできる小さな一歩はなんだろう?」
5. おおむね自分の人生に満足しているものの、もっとよくなる可能性に敏感でいたいと思っているなら、先の質問を少しアレンジして自分に問いかけるといい。
「より健康になるために(人間関係をよくするために/キャリアアップのために)私にできる小さなステップはなんだろう?」
6. 本当に大切な人を、ないがしろにしている気がしたときは、この質問をしよう。
「職場やプライベートで、長い間意見を聞いていない人はいないだろうか?」
「そんな人に対してできる、小さな質問はなんだろう?」
7. 誰か(上司、スタッフ、義父母、隣人など)といつもぶつかる状況をなんとか解決したいなら、毎日こう問いかけてみよう。
「相手の長所を一つあげるとすればなんだろう?」
8. 悲観的な気分や否定的な思いにとらわれたら、この質問を試してみよう。
「小さなことでもいいから、私(妻、夫、自分の属す組織)の特別な点を一つあげるとすればなんだろう?」

脳はイメージしている行動と実際の行動との区別がつかない。

  • 「小さな思考」を実践する。

1. あなたがいま、やるのをためらっている作業、あるいはやっている最中にイライラすする作業を一つ選び出す。

2 その作業のマインド・スカルプチャーに、1日あたり何秒かけるかを決める。

3. マインド・スカルプチャーを行う準備かできたら、静かで心地よう場所にすわるか横たわり、目を閉じる。

4. あなたためらいやイライラを感じる状況のなかで、まわりを見渡しているイメージをしよう。

5. 想像力を他の感覚に広げていく。

6. 実際の筋肉を動かさず、その作業をしていることろをイメージしよう。

7.  あなたの行為に対する好ましい反応をイメージしてみよう。

8. マインド・スカルプチャーに、に割り当てた時間が習慣化し、それが楽しみにさえなってきたら、これまでむずかしいと思っていた行為を無意識のうちに熱中してやっていることに気づくだろ。

9. その作業のマインド・スカルプチャーに、が気持ちよく感じてきたら(数日間あるいは数週間、あまいはもっと長くかかるかもしれないが)、最悪のシナリオを設定し、あなたがそれにうまく対応している姿をイメージする。

10. 実際にその作業に取り組む覚悟ができたと感じたら、最初は、小さな一歩から試してみる。

誰が見るわけでもないノートに気持ちを記録する。これだけで情緒豊かな生活が送れるたら、試す価値がある。また、それを認識することが、とても大事なのだ。

まずは、改善したい点や目標のうち、もっとも簡単に効果ができるものは何か考えることから始めよう。

どうも気が進まないとか、やらない言い訳を探している自分に気がついたら、もっと小さな一歩にもどるべきだ。

  • 新年に「小さな行動」を実践する

健康によいものを食べる
運動する
節約する
人脈を広げる
時間を有効に使う

小さな問題をその場で解決することが、のちのち、はるかに大きな問題が発生するのを防ぐ。

  • 「小さな問題」を解決する

1.これまでの人生でやってしまった大きなミスを思い出してみよう。
2.今日やってしまった小さなミスに目を向けよう。
3.2で見つけた小さなミスが大きな問題を引き起こすのではないか、あるいは悪い事態を早めるものではないか、自分自身に問いかけよう。
4.あなたの態度に、家族や友人、同僚や顧客をいらだたせるところはないか、じぶんに問いかけてみよう。

試練に帳面したときには、この「信じる心」が継続するための一番の武器になることも多い。その試練が、とても乗り越えられそうにない大きなものでも、どこにでもあるようなちょとしたハードルでも、関係ない。