第3879冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

 

思いつきの暴走を繰り返すと、チームは疲弊し劣化する。リーダーはあてもなく、ただ前だけに突き進む暴走列車に成り果ててはならない。

 

自分が行った提案に対して、部下・後輩が乗り気ではない反応をしたとき、冷静に、提案内容や提案の仕方に問題がなかったか、振り返り点検する姿勢を示す。まかり間違っても、部下にやる気がない、後ろ向きであると決めつけるような発言はしない。万が一、部下の姿勢に問題があることが明らかになった場合には、何が彼らをそうしう姿勢に追い込むのか、原因を明らかにする取り組みに着手して、解決策を講じていく。

 

リーダーに求められるのは、明確な目標を共有し、その達成に向かってチームを導いていくことである。メンバーとの相互関係と信頼をベースとして、目標達成に突き進むチームカラーを作りあげることである。

 

チームメンバーとともにも目標達成に向けて行動する際のキーワードは、ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワン。往年の名ラグビープレーヤー平尾誠二は、「ワン・フォー・オールは、一人がみんなのために、という意味だ」と前置「おきしつつ、「オール・フォー・ワンは、みんなが一つの共通の目標達成に向かって突き進む、との意味だ」と解釈しちえる。福祉の組織を動かす場合も、共通の目標を明示し、その達成に向けて行動を起こすよう働きかけていく、リーダーシップの発揮が求められている。

 

あらゆる形態のハラスメント行為は人権侵害であり、決して許されない行為であるということを、しっかりと心に刻み込む。

 

ハラスメント行為は言うに及ばず、そう指摘されかねない行為も決して許されないと心に誓う。

 

ハラスメントがあったかどうかを判断する際、ベースとなるのは、その行為を受けた側がどう感じたか、とう点だ。「これくらい大丈夫だろう」「信頼関係があるからいいだろう」「発言に悪意がないことは相手もわかっているだろう」という甘い考えはすべて捨てる。

 

ハラスメントの報告を受けたり、実際に目にしたりしたときは、職場内ルールに基づき、速やかかつ適切に対応するようにする。