第3865冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

 

 

 

③いきなり注意(問題点の指摘)から入らない。

面談の際には、いきなり問題点の指摘から入らない。問題点の指摘から入ると、注意を受けている(叱られている)意識で頭がいっぱいになり、冷静に自分の行為を振り返ることができなくなる。

 

面談の初期段階で、なぜ問題とされるような行為に及んだのか、冒頭から理由を問いただすような姿勢を示すのも適切ではない。相手は責められたという思いでパニックになり、冷静でいられなくなる。責められたという思いが高じると、反発心で強く心を閉ざしてしまう。何が問題であったのかを受け止められない状況を作ってしまうと、今後の行動の改善は望めなくなる。利用者に対する不適切な言動、職場のルールを無視した勝手な振る舞い、とてもプロとはいえない不適切な言動などを繰り返す事態を招くので要注意だ。

 

④何があったのか、事実の把握を優先する。

面談の際には、まず、実際に何があったのか、事実関係の把握を最優先する。「いつ」「どこで」「どのような状況で」「何があったのか」「その出来事に対sし、当該職員はどのような行動をとったのか」「行動の結果、どうなったのか」といった点の把握に努める。

 

⑤何があったのか、事実(出来事の経緯)を把握した後に、その事実をどうとらえているのか、当該職員の思いを確認する。

 

⑥振り返った結果、反省の弁を表明した場合は、非を認めたことに関して感謝とねぎらいの言葉をかける。

 

⑦そのうえで、同じような失敗(不適切な対応)を繰り返さないようにするために、今後どうするのか、本人の見解を確認する。

 

⑧本人が実効性の高い再発防止策を示した場合は、ねぎらったうえで、防止策に沿った行動をするようアドバイスする。不十分なところがある場合は、どうすれば、不適切な行為を払拭することにつながるのか、リーダーとしての見解を伝える。