第3301冊目 一瞬で自分を変える法  アンソニー・ロビンズ (著), 本田 健 (翻訳)


一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

  • メリットの小さい行動は習慣になりにくい


人が抱くイメージはつくり替えることができるが、新しく考案した「行動」に、前の行動と同じような大きなメリットがなければ、おそらく昔の行動が復活するだろう。


たとえば、片足が原因不明の麻痺を起こしている女性がいるとしよう。このような時、私は彼女の頭の中で何が起こっており、なぜ足が麻痺しているのかを解明し、


「もう足を麻痺させる必要はない」と脳にメッセージを送る。


普通ならば、このプロセスで足の麻痺は完治するはずだ。しかし、足の麻痺のおかげで、皿洗いや足のマッサージをしてくれていた夫のやさしさがなくなると思うと、元の状態に戻ってしまうかもしれない。


最初の数週間は、麻痺がなくなってうれしいと思うだろうが、しばらくすると、皿洗いもしなければならないし、夫も足をマッサージしてくれなくなり、あまり彼女のことを心配してくれなくなる。すると、不思議なことに、足の麻痺が再発するのだ。


彼女は決して意識的にそうしているわけではない。このような場合、夫から以前と同じようにやさしくしてもらえるような、代わりの行動を見つける必要がある。