第3298冊目 一瞬で自分を変える法 アンソニー・ロビンズ (著), 本田 健 (翻訳)
- 作者: アンソニー・ロビンズ,本田健
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/05/23
- メディア: 文庫
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- 脳はいつも前向きな刺激を待っている
私たちの身の回りでは、絶えずアンカリングが行われている。
たとえば、家族の誰かが亡くなったとしよう。あなたは悲嘆にくれている。葬式に弔問客が次々と訪れ、お悔やみの言葉をかけながら、あなたの左の二の腕に軽く手を触れる。かなりの数の人が同じようにあなたに触れ、その間ずっとあなたは暗い気持ちでいたとすると、その触り方が落ち込んだ状態を引き起こすきかっけになることがある。
そうなると、数ヵ月して、誰かがまったく別の状況で、同じように腕に触れただけで、あなたは落ち込んでしまうかもしれない。しかもなぜなるのるのか、あなたには見当もつかない。
あなたも突然気分が落ちこみ、その理由がまったくわからないという経験があるに違いない。そういう時は、もう別れてしまった恋人が好きだった歌が遠くから流れてきていたり、誰かの目つきがそうさせているのだ。
アンカリングは、本人が意識していない時ほど効果があるのだ。
悪影響を及ぼすアンカリングに対する処置法をいくつか紹介しておく。
その第一は、反対のアンカリングを同時に行うという方法だ。先ほどの葬式の例では、左の二の腕への刺激がきかっけとなっていたが、右の二の腕への刺激ともっとも自信満々な状態と結びつければいい。
同時に二つの同じ刺激を受けた場合には、驚くべきことが起こる。脳ははぼ確実に、より前向きな反応を選択するのである。そのため、あなたは前向きな状態になるか、二つの刺激が互いに消し合えば中立の状態になる。
アンカリングは、親密な関係を長続きさせるにもぜひとも必要なものだ。
たとえば、私たち夫婦は常に前向きで、自信に満ちた状態にあり、それが最高潮に達した瞬間にはお互いに見つめ合っているか、触れ合っていることが多い。
その結果、私たち二人の関係には前向きなアンカリングがされている。お互いの顔を見るといつでも力強く、愛情に溢れ、幸福な時間が戻ってくるのだ。