第3242冊目 家族のためのユマニチュード: “その人らしさ”を取り戻す、優しい認知症ケア イヴ・ジネスト (著), ロゼット・マレスコッティ (著), 本田 美和子 (著)
家族のためのユマニチュード: “その人らしさ"を取り戻す、優しい認知症ケア
- 作者: イヴジネスト,ロゼットマレスコッティ,本田美和子,Yves Gineste,Rosette Marescotti
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2018/08/24
- メディア: 単行本
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- 感情の固定「ともに過ごしたよい時間をふり返る」
ケアが終わるとほっとします。でも、そこですぐに立ち去るのではなく、「一緒に過ごして楽しかったね」と互いによい時間を過ごしたことを確認するステップに移ります。
これは友人宅に食事に招かれたときにたとえると、ごはんを済ませた後でゆっくりお茶を飲んでいる時間と考えてください。
「感情の固定」に必要な時間は40秒程度で充分です。
感情の固定のステップでは、今行ったケアがとても心地よく、よいものであったことを「感情記憶」に残します。
「記憶のしくみと特徴」でお伝えしように、感情に関する記憶は、そのほかの記憶よりもっと、ご本人が覚えてくれています。
体を拭いたり、お風呂に入ったりしたケアが、「とても気持ちよかった」という「感情記憶」を残すことで、次回のケアをより肯定的に受け取ってもらえるようになります。
つまり、感情の固定の時間は、次回のケアを成功させるための伏線になるのです。