第3205冊目その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)


  • 聴覚ノイズを消す


ノイズには二種類あります。「聴覚ノイズ」と「視覚ノイズ」です。聴覚ノイズは耳で聞いて気になるもの、視覚ノイズは目で見て気になるものです。具体的に見ていくことにいたしましょう。


スピーチの途中にやたらと、意味のない同じ音を繰り返す口グセの方がいます。


「え〜××で、え〜△△であります。え〜」「あ〜、その件につきましては、あ〜、なんと言いますか、あ〜」というように、「え〜」「あ〜」「ん〜」「まぁ〜」という音で言葉をつないでいくのです。


他にも、「つまりですね、〜するんですね」という「ね」型。「はい、〜しているんですね、はい」という「はい」型もいらっしゃいます。これらは聴覚ノイズですから、すべて削除してください。


また、口グセではなくて、無意識のうちに立ててしまっている音もあります。


「ちっ」という舌打ちのような音。しゃべるときにペチャペチャと鳴る音。


これを「リップノイズ」と呼びます。話しているときに口から鳴る音のことです。マイクを通すと特に目立ちます。


スタジオで収録をする際は、音声担当のスタッフが余計な音が出ないように、事前にマイクチェックをしたときに調整してくれますが、日常生活ではそうはいきません。そもそも音が出るクセ自体を改める必要があります。


これらの音を削除するには、トレーニングが必要です。上唇と下唇が離れるときに「ぺちゃ」と音がなるというのは、よくあるパターンです。緊張すると力が入り、口をギュッと結んでしまいます。いざ話そうとすると「ペチャ」という音がして軽くなるという図式です。