第3191冊目その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)
- 作者: 矢野香
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
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- 「評価する言葉」は削除する
「感情の言葉」が削除できるようになったら、エグゼクティブの皆さまにはぜひ、もうワンランク上を目指していただきたい。それは、「評価の言葉」も削除することです。
例えば、ある自社のイベントについて、こう語ったとしましょう。
「イベントには、家族連れなど700人もの大勢の人が集まりました。アンケートの集計によると、都内だけでなく、名古屋、大阪からわざわざ参加してくださったお客様もいらっしゃいました。今回のイベントは大成功でした」
どうしょう。「評価の言葉」は、どの部分かわかりますか。
答えは「700人もの」「大勢の人」「大阪からわざわざ」「大成功」という部分です。
700人という数字に「もの」「大勢の人」という言葉を足すことで、「多い」という評価をつけ加えています。大阪という固有名詞の事実に「わざわざ」という言葉をつけることで、大阪が遠方であるという評価をつけ加えています。「大成功」というのも自分が勝手に評価したことです。
「良い」「悪い」「多い」「少ない」「成功」「失敗」「もの」「わざわざ」「わずか」「やっと」などの評価する言葉も、思わず言ってしまっていないかどうか、感情の言葉と共にチェックするようにしましょう。
先ほどの例から評価の言葉を削除し、事実のみを話すと次のようになります。
「イベントには、家族連れなど700人が集まりました。アンケートの集計によると、都内の他、名古屋、大阪から参加してくださったお客様もいらっしゃいました。今回のイベントは目標入場者数の1.5倍を記録し、大成功と言えると私は思います」
このように、「私は思います」と、誰が思っているかという主語を明確にするとよいでしょう。思っているのは事実ですから、決して軽くはなりません。