第3162冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 縄張りと主張のウソ


自身があって快適と感じている人は体を大きく広げる。不安を感じると縮こまってしまう。極端な場合、行き詰まった人は腕も脚も縮めて体に密着させ、ほとんど胎児のような姿勢をとる。会話や事情聴取が不快なものになると、人はさまざまな引き下がる姿勢を見せる。腕をまるでフレッチェルのようにねじれさせて組んだり、足首をきつくからませたりして、見ていても痛ましくなるほどだ。ウソをついていることを示唆するような、特に大幅な姿勢の変化には注意しよう。話題の変化と同時に姿勢も変化したのなら、なおさら注目に値する。


信じていることや言っていることに自身のある人は、背筋を伸ばして座り、肩と背中を広げて、安心感を示す直立の姿勢を見せる。ごまかしている人や、完全にウソをついている人は、口では自分でそう言いながらも、まるで言ったことから逃げようとしているかのように、無意識に前かがみになったり椅子に沈み込んだりしている。不安な人、また自分自身や自分の考えや信念に確信をもてない人は、それが姿勢に表れやすく、普通は少しだけ前かがみになる。時には、頭を低く下げて肩を耳のあたりまで持ち上げるほど、極端な姿勢の人もいる。不快に感じて人前で隠れたくなっている気持ちを、この「カメの首」が物語る。とてもはっきりした不安と不快の動作だ。