第3088冊目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著),‎ トニ・シアラ・ポインター (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学


態度に価値があるのだろうか? 態度がよければ、メダルをもらったり、銘板に名を刻まれたりするだろうか? フロリダ州タンバの街に行けば、どの都市にもあるような戦争の英雄の銅像や銘板がないことに気付くちがいない。ただし繁華街にひとつだけ銘板があり、それはイーストマディソン通りとノースフランクリン通りの交差点の歩道に埋め込まれている。刻まれた名はメアリー・ハドフィールド・ワットだ。それ誰? と疑問に思うだろう。南部出身の有名人か、病気の治療法を発見した人物か? どちらも違う。彼女はたったひとつの理由で永遠に名を残した――それは日ごろの態度だった。メリーはその四つ角で果物を売っていたのだが、三三歳の若さで、癌のために世を去ってしまった。すると、まるでタンバの町から太陽が消えてしまったかのように感じられた。彼女の態度、まわりの人々を幸せにできる彼女の力が、あまりにもすばらしく深淵なものだったので、市はその栄誉を称えなければならないと考えた。親切な行動、まわりの人たちにふりまく笑顔、その態度が、功績と認められた人物がここにいる。


人から言われて本物の笑顔を作ることはできないように、よい態度は人から無理強いされてできるものではない。態度は自分次第。私が言えるのはこれだけだ――人生に成功したいなら、すばらしい態度を身につけること。誰でも悲観的な人物やうんざりする考え方の上司を知っているだろう。そして誰でもそういう人のそばから離れたいと思う――そうするべきだ。すばらしい態度は扉を開き、壁を壊す。すばらしい知性よりも価値が高い。私たちがもつ最高のものを引き出し、友情を育み、まわりの人にいっしょにいたいと感じさせ、信頼を生む。