第2951目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


この分野に詳しい神経科学者のレ・フェミは、すべては集中力の問題だと考える。狙いを定めて判断を下すような集中力を払っているときは、体内のストレス経路が継続的に軽度の警戒を発する。視線が鋭くなり、ストレス反応が増えて、表情も目も緊張する(警察官の目で世の中を見るようなものだ)。この緊張は、私たちが周囲に伝える誠意を大幅に抑制する。


カリスマ的なアイコンタクトは、このような鋭い集中力の焦点をぼかす。目と顔の緊張がすぐにほぐれ、ストレス反応が静まるだろう。より広い「ソフトフォーカス」には3段階で切り替える。両目を閉じて、まず、自分の周りの空間に集中する。次に、部屋の空っぽの部分に集中する。そして、宇宙空間全体に集中する。これでソフトフォーカスに切り替わった。


カリスマ的な視線


目の周りの緊張が緩むと表情はどんなふうに変わるか、実際に表情を変えながら確かめてみよう。

  • 鏡があり、数分ほど邪魔が入らない場所を見つける。
  • 目を閉じて、最近経験した苛立ちを思い出す。ぐずぐずと引きずっている些細な問題や、納税手続きなど喜べない義務があるかもしれない。
  • 苛立ちが心に広がるのを感じたら、目を開けて鏡をじっと見る。目が細くなっていることや、目の周りの緊張に注目する。
  • 再び目を閉じ、心の温もりを引き出すのを思い浮かべる。親友に会ったことなど、最近のうれしい経験を思い出そう。
  • 温もりを感じたら、目を開けて、緊張が緩んでいることを確認する。それが温もりの顔だ。
  • 再び目を閉じ、興奮する瞬間を思い浮かべる。表彰された、素晴らしい知らせを受け取ったなど、自分が世界の頂点に立ったかのような強い自信を感じる瞬間だ。
  • 自信がわいてきたら、目を開けて鏡を見る。それが自信の顔だ。